ニースコンでの帝国軍
「お前、勘当されて王子でなくなっただけでなく、懸賞金までかけられたらしいな」
食事を与えられる際に帝国兵に言われるギャストル。
「何だと!そんなわけが無いだろう!」
「いや、金貨30枚、具体的な話までまわって来ているぞ」
「何!そんなに安いわけがないだろう、コンヴィル王国の王子だぞ!」
「まぁお前を見ていたらそんな価値も無さそうだがな」
「何だと!雑兵風情が!」
そのやり取りの報告を受けている帝国少将のロルフ・ゲッツェ伯爵。
「はぁ、相変わらずだな、あの男。それだけ甘やかされて育ったということだろう。ということは、まだ見切りをつけられていない可能性もあるな。そうか、身代金の値切りというわけか。王子の身代金がそんなに安くならないからな。よし、もうしばらく捕虜として放置して値上がりするのを待つぞ」
一方、ニースコンの街中で。
「本当につまらねぇ街だよな。女は居ねぇし、居るのはジジイばかり」
「おい、親父、さっさと酒を持ってこいよ!」
「これ以上はお代が足りません」
「何だと!二等国民が。これで追加を出してこい」
「え、軍票ですか。これだと受け取ってくれない業者が多くて仕入れが……」
「何!ムスターデ帝国の軍票を蔑ろにするのか!表に出ろ!」
「兵隊様、ご無体をおやめ下さい」
住民への乱暴を司祭ヴァレールが割って入り止める。
「ち、司祭か。お前に免じてここまでにしてやる。くそ、別の店で飲み直しだ」
「司祭様、ありがとうございました。でも、我々年寄りなんて放置してモージャンに行かれたら良かったのに」
「いえ、女神様の神殿を残しては行けません。シスター達や孤児達は連れて行って貰えましたし、私1人でも何とか掃除などのご奉公は出来ますから」




