ラーフェン王国脱出2
いったん王都ジークセン近くまで進み、そこからベルカイム王国への道を選ぶことにはしたが、このルスハン近くではまだ帝国兵の追跡も怖いので、しばらくは山道を進むことにした。
モーネ王女も、早駆けは出来ないまでも簡単な騎乗程度はできることから、戦馬の賢さに任せて、10人それぞれ別々に騎乗して進む。モーネ王女をその身一つだけでさらって来たので、似た体格のリスチーヌ達の替え着に着替えて、アナトマが作成したクラン用ローブもリスチーヌのものを着ることで、少しでも目立たないようにしている。モーネ王女が以前に持っていた魔法の収納袋は帝国軍が取り上げていたので仕方ない。
山道から覗き見える街道側を帝国兵が走っているのが見えたが、少なく思えるのは、モーネ王女の逃亡方向はニースコン側と思ってそちらに兵を割り振っているのだと思われる。
「モーネ王女、まだしばらくは山道を続けましょう」
「腰が辛くなりますが、すぐに回復魔法を頂いているので大丈夫ですよ」
こちらが10人と11頭のCランク魔物の戦馬バトルホースの集団だからか、山道を通っていても魔物の来襲は受けずに済んでいる。王都に近い都会エリアだから魔物の層も違うことも幸いしていると思われる。
「あぁ、あれが王都ジークセンです。王城も……」
モーネが色々な想いを抱いているのが分かるので皆が触れずにいて、これからの行き先を確認している。
「皆様、申し訳ありません。逃げ出すときにはゆっくり見ることも出来なかったので。もう大丈夫です。次に帰って来るときには笑って来ましょう」
『意外と強いわね、この王女』
『あぁそうみたいだな』




