ルスハンでのモーネ奪還作戦2
「ほぉ、しぶといな、ガニーの英雄様は」
「誰だ?何処にいる?……」
かなりな負傷であり、こっそり何とか自分に≪王回復≫を1度だけ発動させられて、フラフラとではあるが、イド達との待ち合わせ場所へ目掛けて≪飛翔≫を続ける。
「これをしのげば教えてやろう」
再度の複数の≪火槍≫に対して、今度はヴァルとハポリエルと自分の≪結界≫でしのぎ切れたと思ったところに、追加の≪火槍≫が再び来て、カバーし切れなかった物が足に当たる。
「テルガニ様!」
「動かないで、そのまま。もう少しです」
「ふむ、なかなかの相手と契約しているようだな。約束だ、我が名を教えてやろう」
行く手を阻むように空中に立ち塞がったのが男2人。片方は、想像していた通り角が2本、左右のこめかみの上あたりに生えている魔人であった。もう片方はガニーの街で見た、魔人アズキアスが使役した悪魔リバイモンのように人間サイズの悪魔であった。
「我が名はアラトラス。この悪魔はフォメレク。ガニーで世話になったアズキアスは同僚でな、仇を討たせて貰う!きっと王女を奪いに来ると待っていたぞ」
「俺が殺したんじゃないぞ!」
「同じようなものだろう!」
「構っていられるか!」
≪飛翔≫の浮力への魔力を一時的に止めて自由落下で地上スレスレに落ちたところで、目的地側に再度飛び出す。城壁は越えており街道に沿って後少し進めばイド達との合流点である。モーネ王女を預けられるだけでなく、そこにはアルマティやリスチーヌが居るため、返り討ちにできると期待する。
「逃すか!」
目の前に≪炎壁≫が幾つも立ち塞がるが、ヴァルが≪結界≫で前方を守ってくれるのに任せて突っ込む。ハポリエルが牽制のために相手の悪魔フォメレクに対して≪氷槍≫などを発動してくれているが、実力不足のようであしらわれている感じである。




