テルガニ家の統一ローブ
モージャン子爵の話を聞いた後は、アナトマ商会に向かうジェロ。ムスターデ帝国と戦う可能性を踏まえると、戦力向上のために新たな魔法カードなどが無いかと思っての話である。
「テルガニ子爵様、ガニーでのご活躍、お伺いしましたよ。本日の御用は?」
「新しい魔法カードなどあればと思いまして」
「申し訳ありません。引き続き探しておきますので。ところでこちらを購入頂けないでしょうか」
アナトマが出して来たのは黒ローブである。胸のところにテルガニ家の紋章がさらに黒色で縫われていて目立ちはしないが良く見ると分かる物である。
「これは?」
「はい、テルガニ子爵はこれから冒険者クランを率いて活動される可能性も伺っていました。ならば、皆様が統一されたものをお召しになった方が良いかと。冒険者クランでは仲間意識の向上のためにもマントかローブで統一されますが、男女や装備を問わないローブはいかがかと。また派手な意匠よりも大人しめがお好みと思いまして」
「アナトマさん、流石ですね。ありがとうございます。ぜひ」
「では、こちらを」
正装を過去に依頼していたので皆の寸法も分かっているアナトマならではの、9人分のローブである。
アナトマに別れを告げ冒険者ギルドに戻り仲間と合流してそれぞれにそのローブを配る。
「良いですね!」
「テルガニ様の家臣であることの証ですね」
「戦闘では動きにくいだろうし、必要な時以外は魔法の袋にしまうので良いからね」
「できるだけ着ます!」
その後は、また宿にも泊まらずそのままニースコンへ向かう一行。これも馬車で2日程なので戦馬で駆けると1日程の距離である。
以前にはモーネ王女達を帝国兵から匿いながら逃げてきた道であり、ヒル王子の泣き顔が心配になる。




