魔人アゼルフスからの念話
『いったい何をしているのかね』
それぞれの契約悪魔のヴァル、グサイモンを経由して魔人アゼルフスと繋がったところでの叱責である。
『何とは?』
『私の上司であるアズキアスを倒すのを忘れているのでは?ルグミーヌ王国でセパルと吸血鬼を倒したのは確認しましたがね。ようやくここまで戻って来たのにダンジョンですか?』
『こっちにも色々とあるんだよ』
『そうですか。でも、良いんですか?そのアズキアス、今はガニーに向かっていますよ』
『え?ニースコンではなく?』
『ルグミーヌ王国も国境に兵を集めており、コンヴィル王国も国境の街のニースコンに兵を集めだしましたよね。ムスターデ帝国としても、裏をかこうと山を越えるようですよ』
『いつ!?』
『今日にでも明日にでも、かもしれませんよ』
『分かった、ガニーに向かう。その魔人、アズキアスは気にしておく』
『気をつけた方が良いですよ。帝国側でもニースコンの門でのことの密偵調査が進み、刀を持った革鎧の男が強力な火魔法を使ったということまでは突き止めたようですよ』
「急いで宿に戻り、ガニーに向かいたい」
ダンジョンを出て休んでいたはずのジェロの発言にエヴラウル達は驚く。
「ジェロマン様、一体どうしたんですか?」
『魔人から教わったなんて言えないわよね』
「今、ウトウトしていたら、ガニーの街が燃えている夢を見たんだ。何も無かったら笑い話にすれば良い。後悔はしたくない」
『上手いこと言うわね』
「わかりました。急ぎ戻りましょう!」




