ユゲット嬢とギャストル王子の企み3
雰囲気的に広間が解散になったことがわかったところでレナルマンが廊下に出ていると、それを見つけたユゲットがモーネ達と共に部屋に入ってくる。
「テルガニ子爵!申し訳ありません。お助けすることが出来なく」
「モーネ王女殿下、こちらこそ護衛を途中で終了することになり申し訳ありません」
「ジェロ、お別れなの?」
「ヒル様、申し訳ありません。どうかお元気で」
「ジェロ、嫌だよ。またすぐに会えるよね?」
「申し訳ありません……」
ヒルに合わせてしゃがんだジェロに抱きついて泣きそうなヒルデリン。
「テルガニ子爵、私達もご一緒できなくなりました。申し訳ありません。つい先程、父から白紙に戻すと言われました……このまま家に居ろと」
「ユゲット様。お父様、領主様のご判断としてごもっともなことかと」
「テルガニ子爵……」
ユゲットまでジェロの側にきて涙ぐむ。
『まぁいくら悪い噂の王子であっても、一国の王子にここまで目をつけられた新興の子爵程度ならば見限った方が良いと思うが当然だよな』
『もったいないわね。せっかく美人の子爵令嬢だったのに』
『もともと釣り合わない相手だから。それよりあちこちに迷惑をかけたのが申し訳ないな』
キリがないのでもう一度別れの挨拶をして、待っていた部屋から出るジェロたち。ちょうど外交官のムラン、カルカイムが外交官僚達と廊下を歩いてくる。
「ムラン伯爵、カルカイム子爵、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
「貴族ならば女家臣の1人や2人……いや、それが出来ないのがテルガニ子爵なんだろうな。まぁ元気でな」
「は、ありがとうございます」
ルグミーヌ王国にも一緒だったジュリユーたち騎士団員や、今回同行していたグリニオンたち魔術師団員にも挨拶ができた方が良かったのだろうが、長居するとまた別の問題も出そうなので、これ以上は、と領主館を去る。




