使節団のモージャン到着
ギャストル王子たちに目をつけられ、いじめを受けていたような道中ではあったが、自身の魔法習熟や家臣たちの育成に注力することでその事実は受け流していたジェロ。しかしモージャンに到着してしまった。ここにはモーネの兄、オンハルト・ラーフェン王太子と言うこれまた難物が居るはずなのである。
「テルガニ子爵、いよいよモージャンの街ですね」
ユゲットは自分の父が領主である街に到着するからかかなり嬉しそうである。
「そうですね。お父様の領地へ到着されてホッとできますね。往路は帝国や魔人の襲来もありましたので」
「はい、もちろんそれもありますが。いえ、それより先のことはまたお話させて頂きますね」
謎の含みを残したまま会話が流れて行く。
『あの娘、何かを企んでいるわね』
『まぁ俺に関係ないと良いのだけど、そうではないのだろうね……』
『でしょうね』
目的地であるベルカイム王国には、モージャンの近くのサンレーヌの街を経由して国境を越えて行くことになるため、モージャンに立ち寄るのである。
また、ムスターデ帝国に侵略されているラーフェン王国に最も近いニースコンへも、王都ミューコンからこのモージャン経由で派兵しているため、街中が戦の気配で浮き足立っている。その中へ、コンヴィル王国の王子とラーフェン王国の王女・王子がやって来たのであり、住民の士気向上のためにもやはりパレードが実施されることになった。
門から領主館までパレードするのだが、そこにはオンハルト王太子がモージャン領主子爵と待ち構えているというイベントであった。




