家臣育成
思わぬ家臣たちの(恋愛)事情を知ったジェロであったが、自身のこともままならない状況のため、ある程度は関知しない態度にすると決めておいた。
そして王都にもうすぐ帰りつくとなった頃、家臣たちはいくつかの武技を追加習得できていたようである。魔法訓練をするようになり魔力操作が上達したこと、日頃はあまり縁がない正統派武術を騎士団員から身を持って学ぶ機会があったことからだと思われる。
さらにその魔法訓練も往路のときより基礎ができただけあり、各々が次の段階に進んでいた。エヴラウルとコンスタンは魔法カードの魔法陣を見ながらの詠唱ありではあるが、触媒無しで、それぞれ風属性と土属性で新しい魔法を覚えた。またコンスタンは≪種火≫を覚えることができた。炎の魔剣の魔力操作をして火魔法の感覚をつかめたことが関係しているのかもしれない。
ジョジョゼも、触媒と魔法陣が無で詠唱をしていたことは変わらないが、炎の魔剣のおかげか火魔法を中級まで習得できた。
イドは触媒と魔法陣が無く詠唱のままであるが、光魔法と闇魔法の初級である≪灯り≫と≪夜目≫を習得した。
レナルマンは触媒と魔法陣が無く短詠唱のままで、中級水魔法の≪氷刃≫を習得でき、リスチーヌは触媒と魔法陣と詠唱のいずれも無いまま、≪氷刃≫と中級回復魔法の≪回復≫を習得した。
目覚ましい進歩を遂げたのがアルマティであり、エルフという種族もあるのか、複合魔法も含めた火風水土光闇の6属性と回復魔法、空間魔法などの中級までを習得しただけでなく、一部は古代魔術としての魔法も習得することができた。ジェロとの習得魔法の違いは上級以上の魔法、鑑定魔法、死霊魔法ぐらいとなっている。ジェロのような前世知識による威力向上や、習得度合いによる差はあるが、後者は特に追い上げられている感覚がある。
「合間を見て、アルマティの冒険者のランクをあげさせた方が良いですね。余計な面倒に巻き込まれないように」
とレナルマンから助言を受けている。
『リスチーヌが、家臣団でジェロの魔法に一番近いところをアルマティに取られたことを気にしているわよ』
『エルフと張り合ってもなぁ。まぁ気に留めておくよ』




