言語考察
ジェロは宿屋に着くと満面の笑みでこの日に購入した物などをテーブルに取り出して並べていく。多くの魔法カードや魔導書を購入できただけでなく、王級風魔法≪飛翔≫等の魔導書の閲覧ができた1日でありニヤニヤが止まらない。
『幸せそうね』
『あぁ、ルグミーヌ王国に来た使節団の使命も達成できたし、個人的な目標でもあった色々な魔法の情報収集もできたからな』
『そうね。そういえば、魔導書以外の書物も買っていたわね』
『そうだ、これ、面白そうだろ。ヴァルに教えて貰おうと思って』
魔法陣などが無く魔導書でないことは分かっていたが、何となくパラパラとめくっていたら面白そうなので購入した物になる。昔の学者がエルフの古老に聞いた内容をまとめたものであると書いてあった。
『これ、現代の言葉、現代魔術語と古代魔術語以外にさらに別の言語があると書いてあったんだ。その言語が神の魔法に繋がるとも。ちょっと昔の言葉が現代魔術語、大昔の言語が古代魔術語なんだろう?それよりも昔の言語ってことなのかな?』
『太古の昔の言葉でもあり、今も別次元では使われている言葉でもあるわよ』
『?どういうこと?』
『以前に私の真名は、この世界では発声できない音、と言ったことを覚えている?神界、魔界など別次元での言葉でもあり、この世界でも大昔には使われていた言葉よ』
『それって、人間以外がこの世界で暮らしていたということ?ヴァルもこの世界でその言葉は使えないの?』
『太古にはこの世界に天使や悪魔が存在していたのが次元を分けられたことで、今のように召喚などの手続きを取らないとこの世界に存在できなくなったのよ。それと合わせて、その言葉をこの世界では直接は使えないような摂理になっているわ』
『そうなんだ。それで神の魔法に繋がるって?』
『そこが気になるわよね。そうね、言霊というようにその太古の言葉はそれ自体が世界に働きかける命令になる、つまり今の魔法のようになるのよ』




