エルフ娘
吸血鬼にとらえられていたエルフ娘の相手のために女性陣2人、リスチーヌとジョジョゼを残していた宿屋に戻った男性陣5人。
「どうだった?何か話をした?」
「それが何も」
近寄って来たエルフ娘が何か声にならないまま単語を話そうとしている。
「ん?ど・れ・い?奴隷?」
頷く娘。
『この子、奴隷契約がされているみたいよ。胸に魔石が埋まっているわ』
「奴隷契約?誰かの奴隷だった?」
さらに頷く娘。
「ジェロ様、それは問題です。誰かの所有物である奴隷を奪ったと訴えられると勝てません。そうそうに奴隷商につなぎをとり、確認をしなくては」
「えー、今日はもうクタクタだよ」
「イド、誰かに後ろ指を指されるようなことをジェロ様にさせるわけにはいきません。すぐに奴隷商に向かいましょう。この高級宿なら怪しくないちゃんとした奴隷商を知っているでしょう」
もう夕方になる時間帯ではあったが、宿屋の主人に紹介を受けた奴隷商に急ぎ駆け込む。
「ふむ、こちらの方の奴隷契約ですか。奴隷契約のようですが契約主は死亡しているようですね」
「え?その場合どうなるのですか?」
経緯を説明すると、
「それは遺失物を拾われた方の持ち物になりますね。つまり今回は吸血鬼から救い出したテルガニ男爵の所有物になります。売却されるにしてもまずは契約主を変更いたしますね」
と手続きを行ってくれる。
「これで奴隷契約の主は変更になりました。しかしこの奴隷契約、元々が正常な契約では無かったようですね」
「どういうことですか?」
「犯罪奴隷は殺人などの重い罪を犯した場合などにしか適用できません。それを例えば誘拐した相手に無理やり奴隷契約を押し付けたような場合にこのようになります」
「解除はできないのですか?」
「ちょっと特殊なようで私には……」




