使節団への手土産
馬車付近で待機中にイドたちが手土産に配っていたジェロ自作の傷回復ポーション。
ジェロはニースコン勤務の頃には初級水魔法≪水生成≫を使用して中級中位の品質まで調合できるようになっていた。その後に初級水魔法≪洗浄≫だけでなく初級空間魔法≪簡易結界≫まで習得したのでそれらを活用し不純物の混入をさらに減らすことが出来たので、高級下位まで製作できるようになっていたのである。これは指欠損程度まで回復できる上級回復魔法≪上回復≫と同等性能であり1金貨の価値があるとのこと。
これを主人テルガニ男爵の自作で、と挨拶として配ったのである。
外交官の正使のバルナタン・ムラン伯爵には3本、副使のギャスタン・カルカイム子爵には2本をそれぞれ馬車に控えていた使用人に。
護衛隊長であるマリユーグ・ジュリユー騎士爵を含めた騎士爵5人には1本ずつを従士に。魔術師団員のクロヴォン・タルブ、クシミニク、バスチューの3人相手に1本をクロヴォンの使用人に。
「なんとテルガニ男爵は強力な攻撃魔法の使い手と聞いていたが、このような高級ポーションの調合までできるのか」
「さきほどお見かけしたが、魔術師らしい軟弱そうな体格ではなく、珍しい刀2本を腰に差されたしっかりした体格の方であるよな」
「この旅ではこちらこそよろしくお願いしますとお伝えください」
と、ジェロの男爵より爵位の低い騎士爵たちからは特に好感を得られた手ごたえがあった。
馬車に戻って来たジェロは、指示されていた王都を出る順番をイドたちに伝える。
コンヴィル王国の外交官の伯爵と子爵の馬車の周りを騎士団と魔術師団が護衛する、その後にラーフェン王国の王女達の馬車の周りをイドたちが護衛する、ということであった。
相談した結果、ジェロは馬車に乗り、その御者は登城の際と同じコンスタン。御者は長旅のなかでは交代することにしたが、今回はこのまま。そしてイドとエヴラウルの騎馬の後ろに王女達の馬車、ジェロの馬車、ユゲットを含む使用人の馬車2台、レナルマン、ジョジョゼ、リスチーヌの騎馬の順番にすることにした。




