王国魔術師団指導員3
魔術師団長ジルベール・ラロシェルに案内されて再び練習場にやってくると、先ほどのジェロマンに触発されて発奮したのか元々練習でその予定であったのか、魔法を何度も発動している者と、遠くで休憩している者たちが居た。
「皆さん、もう一度集合してください。この度、このジェロマン・テルガニ男爵が非常勤講師を務めて下さることになりました」
「おぉ」
本当に喜んだ気配の者と苦々しい感じの者と色々と見えたが、喜んだ者が居ただけもホッとするジェロ。
「本日はいくつかの上級魔法を発動して頂くので、皆は“見取り”をするように」
「「「は!」」」
ジェロは先ほどと同様に火魔法の≪豪炎≫、そして≪火槍≫≪炎壁≫を何度か発動してみせる。
「他の属性もお願いできますか?」
「これ、本日はこれで十分でしょう?またの機会のときにお願いしなさい」
「は、そのまたの機会をお待ちしております!」
他人との接触は避けたがるのだが、褒められたり喜ばれたりするとそれはやはり嬉しいものでジェロとしても気持ち良い。
「ジェロマンさん、では非常勤講師の手続きをしてまいりますので、こちらでお待ちください」
先ほどの図書室で≪氷槍≫≪氷壁≫そして念のために≪氷結≫の魔導書を見ながら待つ。残念ながら古代魔術語ではなかったが、それでも未修得魔法の魔導書であり重要部分だけは研究ノートに転記する。
「ジェロ様、私にも魔法を教えてくださいよー」
というリスチーヌには、イドとレナルマンと一緒に近くにあった入門書を読んで貰って時間を潰して貰っている。
しばらくすると冒険者カードと同等サイズで首から下げるタイプの物を団長から渡され、「これでいつでもこの拠点に出入りできます。図書室にご利用にいらした際に、団員にまた魔法発動の見本を見せて貰えるだけでも助かります」
「かしこまりました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」




