王都冒険者ギルド
ザールを追いかけて冒険者ギルドに来ると、登城の際に留守番になってくれていたコンスタンやリスチーヌ達4人も待って居た。
「ジェロマン様、男爵への叙爵おめでとうございます!」
「さすがジェロマン様!」
「一生ついて行きます!」
リスチーヌが抱き着こうとするのをジョジョゼが止めてくれる。
「さてテルガニ男爵、これからどうするつもりですかな?」
ザールが改まって話しかけてくる。
「まずは家臣のこと、ムスターデ帝国への参戦など、そして冒険者ギルドのことですかね」
「朝も言いましたが、私は冒険者ギルドの事務職員なのは変わらないですよ」
「よし、ならば、騎士爵が男爵様へではなく冒険者ギルド幹部から事務職員へこの辞令を交付する。ガニー冒険者ギルド所属のジェロマン、冒険者ギルド本部付けを命ずる」
「え?どういうことですか?」
「どこかの街の冒険者ギルドに縛られることなく、通常の業務が発生するわけでは無く、自由行動を行ってよい。ただしあくまでも冒険者ギルドに所属のため賃金も発生する」
「つまり、冒険者ギルドに職員として所属することだけで冒険者ギルドに貢献するということですね」
「そうだ。冒険者ギルドは国とは独立した組織であり下部組織では無いのだが、完全に無関係とは言い切れない。男爵にまでなった職員を誰かの部下で通常通り働かせることは出来ないが、雇用を切って手放すこともしたくない」
「わかりました。ガニー冒険者ギルドに帰る義務がなくなったと」
「あぁ、ガニーのメオン、そしてモージャンのアンブリスにはこちらから伝えておく。これで、国王の指示に従いラーフェン王国を助けてムスターデ帝国との戦争に行っても問題は無くなる」




