王都への途上3
「ふぅ。やはり気が張りますね」
街道ですれ違った数人が遠くに離れた後でレナルマンがジェロに話しかけてくる。
「そうですよね。騎士団とすれ違ったということは、騎士団を追跡していた帝国兵もすれ違う可能性がありますからね」
「騎士団が折り返したところで王女達を別の隊に預けたと考えたか、別動隊が後から追いかけてきていると思ったか。後者の場合、街道ですれ違うわけですからね」
「一人二人ならば帝国兵としても戦闘を仕掛けてこないでしょうけれど、数人以上いるとどうしても可能性を考えてしまうので」
「ジェロさんならば、ドンと構えて頂いて大丈夫でしょう」
「いえ、まだまだ皆さんのように経験があるわけでありませんし、そもそも私は今でも冒険者ギルドの事務職員ですので」
「王都に着かれてもそう言えるかはわかりませんけれど」
「またそんな不吉なことを言わないでくださいよ」
「(決して冗談だけでは無いのですが)」
「さて皆さん、ここから山です。今までは主街道なので盗賊も魔物もこの人数に対しては現れませんでしたが、ここでは注意が必要です。どうかお気を付けください」
旅慣れているアナトマが再度の念押しで注意喚起をしてくれる。
「俺達にはさらに別の襲ってくる奴に心当たりがあるからな」
おどけながらイドが笑って言う。
『ジェロ、あれがフラグってやつ?』
『たぶんそうなるだろうなぁ……はぁ』
木々が生い茂る山に入りしばらくしたところで、期待通り?の状況となる。
『周りにいっぱいいるわよ』
「襲撃だ!」
「ジェロさん、本当に良く気づきますよね。事務職員にはもったいない」
「そんな話は置いておいて、馬車を集めて」




