アナトマ商会の護衛
モージャンに再び戻ったジェロとイドたち冒険者の7人は、冒険者ギルドでギルドマスターのアンブリスに面会する。
「とんぼ返りですまなかったが、ガニーで知り合いには会えたかな。早速ですまないが領主館に向かって欲しい。領主様が用意された女騎士2名と対面だ」
途中でアナトマ商会のところにも寄り、今回の王都への商隊に参加するメンバ、父アナトマ、娘リリアーヌ、護衛のオーレッド、シプリック、アロイーズの5人と軽く顔合わせして合流し、一緒に領主館に向かう。
「もしかして?」
「はい、この護衛3人は以前にオークから助けて頂いたときの生き残りになります。以前からうちの商会の護衛をして貰っているベテランです」
「オーレッドです。あの時にはガニーの街の皆様に、我々の命も助けて頂いたようなものです。ありがとうございました」
「フン、俺たちだけでも大丈夫だったさ」
「シプリック!すみません、こいつはシプリック、あっちの無口なのはアロイーズです」
「はい、当時はたまたま通りかかっただけで。差し出がましいことをしたかも。すみませんでした」
「いえ、そんな……」
「ところでリリアーヌさんも王都に向かわれるのですか?」
「はい、娘には王女様たちの身の回りのことをさせるつもりです。また、商会を継がせるためにも王族の方々とのご縁を大事にしたいのと、王都での人脈形成を含めた育成のためでもあります」
「危険な旅であると思うのですが」
「そこは承知の上です(ジェロさんと親しくさせる機会と思えば……)」
「ジェロ様!どうぞよろしくお願いいたしますね」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
『何か企んでいそうね』
『まぁ商人だしね、いろいろと王都でも思うことがあるんじゃない?』
『はぁ、まぁいいわ』




