モージャン領主館への呼び出し2
領主館に呼び出されたと思えば、ラーフェン王国の王太子に、王女達の護衛の報酬を返すよう言われたジェロ。
「オンハルト王太子殿下。護衛業務の報酬ですよ。彼らが居なければ王女殿下や第2王子殿下も帝国兵に殺されるか捕まっていたのですよ」
「やはりお前達のせいではないか」
王太子が王女にきつくあたっている気配を、頭を下げているので見えないが雰囲気では感じ取れる。
「理由はどうであれラーフェン王国の貨幣を返して貰おうか」
「王太子殿下!いくら王族とはいえ他国の人が自国の国民から強盗をするのは止めさせて頂きますぞ!」
「強盗だと!」
「はい、恐喝と言い直しても良いですが」
「何!じゃあ子爵だったか、お前でも良い。その分の金を差し出せ」
「それは出来かねます。困らない程度の生活保護まではさせて頂きますが、それ以上は私の裁量を超えます」
「何だと!帝国を押し返すのに金が要るのだぞ!」
「我がコンヴィル王国の国王、王都への使者はご用意しますので、ご要望はその者に」
領主様は、よく怒ることもなく萎縮することもなく対応できるなぁと思いながら、頭を下げて嵐が過ぎるのを待つ。
その領主、子爵ルベリートからの下がって良いと言葉に感謝しながら控え室に移動する。
「まさかこのような話になるとは思っていなかった。すまなかったな。感謝の言葉を言うために呼んだのかと思えば。考えれば、確かにこのワシにも感謝の言葉は無かったな」
子爵の謝罪に対して、アンブリスが質問する。
「助かりました。ありがとうございました。ただ、あのように強く出て大丈夫だったのでしょうか?」
「まぁ、例えあの王太子がそのままラーフェン国王になったとしても所詮は他国。我らがコンヴィル王国は、他国から自国民を守る貴族を褒めこそすれ罰することはないとワシは信じているぞ」




