ノルトブルクの調査3
「もう、ひやひやしましたよ」
その魔道具の店を出たところでリスチーヌに愚痴を言われる。
こちらのことが色々とバレないか不安だったという。
「ま、新しい魔法を覚えられることだし、この街で過ごすための金貨も入手できたのだし」
「本当に魔石が貨幣代わりになるってなかなか経験できないですよね。他国にでも来ない限り」
「ま、ここでラーフェン王国の金貨をたくさん使うのは好ましくないだろうし、ね」
「次は宿屋を探しましょうか?」
アルマティの提案の通り、宿屋を探すのだが、やはりある程度は高級なところへというリスチーヌの指示に辛そうな顔をするジェロ。
「金遣いをちゃんとするところも見せておかないと、怪しまれますよ」
「そうだよね……」
「ということで、夕食はあの辺りに行ってみましょうか」
このノルトブルクの街でも高級街と思われる場所で、高級そうな食事処を選ぶリスチーヌ。
「ん?見かけない女たちだな。こっちに来て酒の相手をしろ」
ジェロたちが値段相当の味を楽しんでいたところへ、後から入店してきた男たちに声をかけられる。
声をかけられたのはジェロではなく、3人の女性だけであるが。
「お断りする。私たちはこの席で食事を楽しんでいるところだ」
明らかに分かっていて挑発するような返事をヴァルがする。
相手の男たち3人は、帝国軍の制服を着ており、この高級店に来られるだけの金はありそうな上位の役職と思われる階級章をつけている。
「そのような女性をご希望でしたら、この店ではなくそういう店に行かれたら良いのでは?」
さらにリスチーヌが追い打ちをかける言葉を返す。




