ノルトブルクの調査2
魔法カードを見せてくれた職員も、収集家だったようである。
「ここで満足できなくても、この店に行けば気にいるものがあるかもしれないぞ」
ジェロと目と目で通じ合うものがあったようだが、ヴァルたちには呆れられる。
「そうですか、冒険者ギルドの彼の紹介で」
「はい、こちらに伺えば、と」
その紹介で来た魔道具の店。紹介がなければ来ないような裏道の見た目も古い店舗である。
「おや、ご満足いただけるものがない感じですね」
「いえ、カリグラフィはギルドと同様にこの地方の癖でしょうか。目新しいので、ギルドにはなかった種類を購入させていただこうかと」
「なるほど。ただ魔法の種類としてはこれら全てお持ちということですな」
「まぁそうですね」
「では、これなどいかがですか?」
店の奥から出して来たのは古代魔術での≪火炎≫と≪氷刃≫であった。しかし、それを見たジェロの顔ががっかりしているのに気づかれてしまう。
「これもご満足いただけませんでしたか……では、魔法カードではありませんが、魔導書もいかがですか?」
店主としても意地になったようで、色々な魔導書を古代魔術のも含めて色々と出してくる。
「これは」
様々な王級、上級の魔法を習得済みのジェロにするとほとんどは知っているものばかりであったが、その中で見覚えのない魔導書を発見する。
「なるほど、これは中級の水魔法ですな。≪水中呼吸≫≪水泳≫とあります」
古代魔術ではないが、未習得の魔導書であり喜んで購入を申し出る。
「失礼ですが、この国の貨幣はお持ちで?」
店主からの指摘で、高級でも上位のポーションを提供して物々交換することにする。
「この魔道具方面の商いをされている同業の方だったのですね」
「ははは、まぁそういうことです」
適当に誤魔化しながら、帝国貨幣を入手するため追加で魔石を販売しておく。




