ノルトブルクの調査
「意外とすんなり通ったんだな」
街に入った後、衛兵とリスチーヌの会話が聞こえていなかったジェロはのんきな発言をする。
「そうですね。私が庶民っぽいから、信じて貰えたのかと」
おどけながら答えるリスチーヌ。
「で、どこに向かいますか?」
「まずは魔法カードが見たいな」
「……仕方ないですね。では冒険者ギルドと魔導具店とどちらから?」
「店は色々と見てまわりたいし、この街の状況を聞くにはギルドが先が良いかな」
国は違っても、冒険者と冒険者ギルドの関係や位置付けは同じはずである。
これだけ大きな街であれば、帝国であっても魔法カードの在庫があると期待する。
「この街にはどんな依頼があるのかな?」
一応はランクが一番上の鉄級であるヴァルが窓口に質問をする。
「このノルトブルクの街は初めてですか?来られるまでにお分かりかと思いますが、街の近くにはほとんど魔物はいません。少し離れた山脈などではCランクまでの魔物の発見情報、そして討伐依頼がありますが、鉄級の方には関係ありませんね」
「それ以外では?」
「その山脈などでの薬草などの素材採取の依頼もありますが、他には街の中の雑用、他の街や村への護衛ですかね。銅級以上であればユニオール皇国との戦線に関する依頼もあるのですが」
ロゾニアの街でも似たような内容であった依頼の確認。
それ以上に聞きたいことはなかったので、高級ポーションの納品を申し出て、それで得られたお金で魔法カードを見せて貰う。
「やはり新しい魔法は無いか。でも、カリグラフィは国が違うからか系統が違うし、せっかくだから買っておこう」




