ベルナールの作戦2
「本当に広大な農地と農地の間、国境付近だけで戦闘しているのがわかりますね」
カステルに相談を受けて、ムスターデ帝国の金鉱山に向けてドラゴン3体を連れて≪飛翔≫しているジェロたち。
地上からは識別しにくいくらい上空から国境付近を見下ろしている。
帝国軍とはユニオール皇国の騎士団にいる武闘派との密約があるからか、現在、戦闘行為は発生していない。
しかし、国境と思われる場所の両側にはそれぞれの陣地が堅牢に構築されているのがわかる。
「これじゃ、お互いに相手を攻略するのは難しそうだね」
「はい。農地に被害を出さないように、となるとやはり鉱山の取り合いの方が熾烈になりそうですね」
「で、その金鉱山はもう少しなのかな」
「あの見えている山脈の右側、南側あたりとの話ですよね」
農地の間の国境を離れて人の気配がしない山脈を東に進む。
「あれですね」
西にあった銀鉱山では、北方のユニオール皇国側にのみ道路や設備があった。この金鉱山では南方だけでなく北方にも道路は繋がっているが、設備は南側に存在する。
北方の道路はよく見ると崖崩れをさせたのか、皇国からの侵攻は難しく見える。
「こっちの金鉱山の方が価値があるのですかね。いっときは皇国の支配下にあったこともありそうな雰囲気ですね」
「単純に金と銀の素材の違いだけでなく採掘量も違うのかもね」
「ブレスで燃やすとしたらどこにしましょうか?」
「そうだね。帝国兵に死傷者を出したいわけではないし」
「あの南の森あたりならば設備もなさそうですが、あの鉱山設備からも良く見えて威嚇になりそうですね」
「確かに」「ジョエル、ティティ、レミ。頼むぞ」




