ロゾニア運営陣
「早馬が到着したらしいな。いったい何があったというのだ?」
ロゾニアの中心にある代官館にて、その館の主人である代官アルノー・ベルナールが騎士団のナタン・ペリノー中佐と魔術師団のクレマン・カステル中佐に問う。
「は、銀鉱山からの使いが言うには、ドラゴン3体が鉱山の南の山肌をブレスで焼いたということです」
「は?ドラゴンがあの付近に生息しているというのは聞いたことがないぞ。しかも3体?」
「おっしゃる通り、あの付近で目撃されたという話は少なくともこの10年にはありません」
「その理由は置いておいて。話からすると誰も被害が無かったということで良いのか?」
「はい、その通りです」
基本的にベルナールの質問にペリノーが答える形である。早馬の使者も含めて、鉱山に配置されている者のほとんどが騎士団員もしくはその指揮下にあるからである。
「南面であったのは幸いというべきか……北面ならば鉱山職員や道路などの施設に被害が……まさか!ムスターデ帝国軍が攻めてくるための下準備ということか!?」
「いえ、南面への道路敷設の準備にしては上方だけ焼くのは中途半端すぎるかと」
「では、何のために南方を焼いたのだ?」
「……」
「クレマン、お前は何か心当たりはないのか?」
「どうでしょうか。ドラゴンにも機嫌の良し悪しがあったのかもしれませんね。ま、防衛の人数が減ったところでしたが、人的被害が無くて本当に良かったかと」
「確かに。騎士団員が鉱山や前線から人を減らしていると聞いているが、本当なのか?」
カステルがジェロに言われた通りの発言をして騎士団の動きに矛先を向けさせる。




