ロゾニアでの待機2
「また戻ってきますが、しばらくはこの街の近くを観光してきます」
宿屋には留守にする旨を伝えておくことで、衛兵たちからの監視へも対策しておく。
「で、まずは西方ですか?」
「そうだね。ジョエルたちの様子も見たいし」
広大な農地の向こうに見える山脈まで、戦馬の脚力を活かして駆けていく。
「ジョエル、大丈夫だったか?」
山脈の入口にバトルホースたちを残して、≪飛翔≫で空にあがってきたジェロたち。
しばらく進むとどうやって感じたのかジョエルたちも近づいてくる。
見た感じでは特に怪我もしていないのだが、食事にする獲物たちが居たのかは分からない。
「鉱山があるならば、皇国軍や鉱員たち人間もそれなりに居たのだろうな。山で自由にはできなかったよな?」
その意図を汲み取ったのか、その鉱山らしい場所まで案内してくれるジョエル。
「なるほど。これだとロゾニアからは見えないね」
鉱山から人の出入りする道は山脈の北側に向かっている。
「でも、こんなところに帝国軍が攻めてくるのは大変ですね」
鉱山の南側に道は作られていない。国境に近く、南方に帝国領があるならば当然である。
「あの農地と違って、この山肌でどれだけ戦争が起きても鉱山から取れる鉱物は変わらないなら、奪い合いもあるのだろうね」
「しかも、ラーフェン王国などで戦った兵士たちより強いもの同士なんですよね?」
「金鉱山や銀鉱山なら、奪ったときの効果が高そうだから本気になるだろうね」
「って、あれって!」
ずっと上空から鉱山を見下ろしていたジェロたちは南方の動きに気づく。




