ロゾニアでの待機
現状では騎士団たちにジェロたちのことを知られないようにする方が良いとの結論になり、しばらくは街中の宿に寝泊まりすることが決定される。
「ジェロ様、そのようなお顔をされずに」
「ジェロ、この宿屋のお金程度は余裕で払えるのに」
リスチーヌとヴァルに言われるが、高級宿に支払い続けることをもったいないと考えてしまうジェロ。
「なんならこの宿屋を買ってしまったら安心しますか?」
リスチーヌの発言が冗談ではなく聞こえたので、それ以上は考えないように、と割り切る。
「で、これからどうしようか?」
「ま、必要があれば先ほど貰った魔術師団からの通行証を使えば連絡が取れますよね。まずの物資の搬入の依頼は終えたので、国境付近を見に行くのが良いかと」
「そうだね。流石にドラゴンをこの街に連れてくるのはダメだろうから、彼らの様子も見に行く?」
「確かに。国境付近の山は鉱山だとの話がありましたよね。詳しくは教えてくれませんでしたが、西方はユニオール皇国の銀鉱山、東方にはムスターデ帝国の金鉱山って話でしたよね」
「国境付近と鉱山が主な戦場だという話だったら、今回の騎士団たちが減っている現状を見逃すことなく攻めてくるかもしれないよな」
「そうですね。積極的に戦争に介在したくはないかと思いますが、様子を見るにはそのあたりからが妥当かと」
このような会話にヴァルやアルマティが意見を言うこともあまりないので、リスチーヌとの相談が主になる。
「では、ここで買った戦馬もいますので、いきなり≪飛翔≫ではなく街から離れるところまでは騎乗で出かけましょうか」
確かに夜中にこっそり≪飛翔≫で出ていくと、朝になったときに馬だけを預けている状態になり、馬も使わないで本人たちだけが居ないことが宿屋で問題になりそうである。




