ロゾニアの状況3
ユニオール皇国だけでなく、これまで戦ってきたムスターデ帝国の将兵は弱兵の方であったと認識するジェロ。
ただ、言われてみると帝国軍として戦っていたほとんどは、帝国に吸収・支配された旧王国の王侯貴族以下であったと思い出す。ということは、本来の帝国軍に負けた部隊ということである。
「ですので、私たちが言うのもおこがましいのですが。現場の強兵たちは、何も知らない本部、皇都の穏健派の指令で動くのに不満を持ちやすい仕組みではあるのです」
「それが武闘派の本音……」
「はい。我々も現場の一端ですので、気持ちがわかるところはあります」
「そうなると、現場に近くなればなるほど、魔術師団員の中にも武闘派はいるということでしょうか」
「はい。ですが、帝国と手を結ぶ思考は理解できないということで、ここロゾニアの魔術師団員は今の武闘派に見切りをつけているのが現状です」
「そうなると、騎士団員の中にも同様の者がいますかね」
「いるかもしれませんが、それを表立っていうのは騎士団の中では難しいかと。過激な推進派が多いので」
「大まかには状況を理解できました。率直に、我々が何をすればお役に立てますか?」
「王級魔法やドラゴンなどの戦力を踏まえると、国境付近の防衛が一番ありがたいです。騎士団員の数が減ったこともありますので。ただ、それでしたら後方支援とはならないですよね……」
「はい……」
「まだ全ては確認できていませんが、この魔法の収納袋に支援物資を色々と頂いたのであれば、ポーション等も急ぎません」
「であれば、我々もこの地方の現状把握をさせていただくのでよろしいでしょうか?」
「もちろんです。今後の拠点はどうされますか?騎士団たちには皆さんのことを知られない方が良いですよね?」
「それはお任せします」




