ロゾニアの状況2
「話を少し変えて、ムスターデ帝国との対峙について教えてください」
武闘派の動きが少しわかったところで、帝国側についても聞いておく。
「こちらに来るまでに豊かな農地を見ました。帝国側もそうなのでしょうか?」
「はい、この地方は両国ともこのような土地です」
「その土地で戦闘がされたように見えないくらい豊かな感じだったのですが、互いの土地への侵略や国境線の変更は長らくなかったのでしょうか」
「その通りです。昔は互いに農地を燃やすなどをしたようですが、それは短期的な効果しかないと認識したと伝えられています」
「では実際の戦闘もないのでしょうか?」
「いえ、そうではありません。戦線が広がらないだけで、国境そのものでは激戦になります。また少し外れたところには帝国側に金鉱山、皇国側には銀鉱山があるので、そちらには互いに手出しをすることがあります」
「この近くではありませんが、海の取り合いをしているところもかなり激戦であると聞いたことがあります」
副官が、武闘派の話題からずれて少し落ち着いたようで話を繋げてくる。
そういえば今世では海産物というか刺身を食べられていないと変なことを考えてしまう。
「確かにコンヴィル王国、ラーフェン王国、ベルカイム王国、ルグミーヌ王国は海とは縁がありませんね」
「はい、ですので帝国としてもラーフェン王国などには強兵を派遣していなかったと思われます。我々皇国も支援できる余力もなかったところなので申し訳ありませんが」
「なるほど、大国の帝国や皇国にとっては旨みの少ない辺境地ということだったのですね」
「そこまでではありませんが、それを踏まえて皇都付近には強兵を配備しない、連れ込まないという規則が存在します」




