カステル中佐の混乱2
「一度、訓練場にてお力を拝見できればと」
カステルの希望も分かるので素直に移動する。
「このように4人とも≪飛翔≫は可能です。もし攻撃魔法の発動も許可いただけるのであれば行いますが」
「はい、この魔術師団の拠点より外には漏れない程度のものをお願いできれば」
「承知しました」
形として見えやすい王級火魔法≪爆炎≫をジェロとヴァルが、上級水魔法≪氷槍≫をアルマティとリスチーヌが発動して見せる。
「それぞれ火魔法、水魔法以外もある程度は習得しております」
「これらを拝見すると流石にドラゴン3体も大袈裟ではないと頭では理解します……」
「ありがとうございます」
再び応接室に戻ったカステルとジェロたち。
「本当に指揮権はお渡ししないことでよろしいのでしょうか?」
「はい、もちろんです」
「失礼します。ジェロ様、戦時などにおいては冒険者でも軍階級に組み込まれる特例のことを中佐はおっしゃっているのかと」
「え?冒険者のD・C・B・A・Sランクそれぞれが、一等兵、兵長、曹長、大尉、大佐以下になれると見なすアレ?」
リスチーヌに言われてようやく思い出す、冒険者ギルド職員を本職と日頃は言っているジェロ。確かに、ランクの対応付の知識はあったが、自身がSランクであり大佐相当という認識はしていなかったので、中佐であるカステルの思考にようやく思い至る。
なので、引き続き敬語である意図もわかる。
「あ、そこまでの戦時との認識もありませんし、指揮を取れる能力もありませんので、後方支援にお使い頂けたらと」
「軍に混じりたくないご希望があることは理解できますが、なぜ後方支援を強調されるのでしょうか」




