皇国南方支援準備3
トリブレ団長に預けられた複数の魔法の収納袋。
流石に横領するとは思われていないだろうが、貴重なものを預けられてしまったという不安があるジェロ。
「大丈夫ですよ。昨日にいただいたポーション代金の方が高額ですから」
「う!確かに」
リスチーヌが賠償をするとなっても余裕の資金があるという意味で言ってくれたと理解するが、軍事物資よりも多くの報酬をもらって手元にあることを改めて考えてしまう。
「では、また当分の間、留守にします。もしかしたらこちら皇都ナンテールに寄ることなく帰国するかもしれません」
ナンテールの屋敷の従業員に別れを告げつつ、生活に困らないように多めの資金を渡しておく。
「ジェロ様、流石に魔銀貨を複数枚はやりすぎですよ」
「ま、使わずに済んだらそれまでだけど、俺たちがこっちにいるとマドロールも、ハポリエルを使っての上手い連携ができないかもしれないし……」
「……」
金銭感覚が麻痺しているだけでなく、皇都のような都会での貴族屋敷での普通がわからないジェロは、彼らを困らせないようにするにはと思ってしまう。
「ジョエルたちは元気だったか?」
皇都を出た後は≪飛翔≫で、ドラゴン3体と合流するために山に向かう。
しばらく放置していたが、適当な魔物を狩って好きなようにしていたのだと思うことにする。
「じゃあ、南に向けて出発しようか。住民たちを驚かさないように、街道は遠目に見るくらいの距離と高さで飛んでいこうね」
下手にどこかの街で宿に泊まると、またドラゴンたちの行き場が困るのと合流に悩むので、食料などの店への立ち寄り以外は野営で南下をすることにした一行。




