皇都での皇帝対面3
ジャムスたちの雰囲気から、武闘派がムスターデ帝国と手を組む可能性が高まっている、もしくはすでに連携が開始しているのかと推測してしまう。
後方支援ということは、兵糧や武具などの運搬、それを≪飛翔≫で早期に届けることが可能なことを期待されているのであろうか。
それとも、ラーフェン王国の南部などで行ったように砦などの土木工事であろうか。
今回はドラゴンも連れているので、焼き払うことなどは楽できるかも。
「テルガニ侯爵?色々とお考え頂いているようですが、まずはポーションの納品を優先いただけましたら」
「あ、はい」
「それと、本当であれば魔術師団員に指導をお願いできればありがたいのですが、それはすでにコンヴィル王国でされているようですし、流石に……」
「はい、団員たちのプライドが邪魔をすると思われます」
「大国であるユニオール皇国の方々にお教えすることなどございません」
この場として謙遜すべきであると思われるのと、そもそも魔人を使役しているムスターデ帝国に対抗できているこの皇国には、少なくとも現場では優秀な団員たちがいるのだと推測できる。
そこまで口にする必要もないと考えていると、その表情を2人にはしっかり見られていたようである。
「そうですね。現場は優秀ですが、どうしても本部であるこの皇都では。いえ、余計なことはやめておきましょう」
ジャムスは横に座るトルブレが腐心していることを少しでも助けになればと思ったようであるが、逆効果の可能性が高いと思ってしまうジェロ。
コンヴィル王国の魔術師団でも貴族の子弟たちは特に最初に反発していたことを思い出す。時間をかけようにも皇国で何度も指導するつもりもない。コンヴィル王国のラロシェル魔術師団長だけでなくフェリック国王に何を言われるか。
背筋に冷たいものを感じて震えたことまで、ジャムスたちに見られてしまう。




