皇都外戦闘の結果2
「外での騒動は、私たちのところに聞こえて来ませんでした。他の住民もほとんどはそうなのではないかと」
屋敷で留守番をしていたアルマティたちの言葉である。
「となると、内乱という不安を国民には与えないまま終わらせておきながら、他国には皇国軍の強さを見せつける結果になったということですね」
「内乱が起きる政治不安を感じさせるよりも、何が起きても簡単に鎮圧できる武力が新皇帝にはあることを分からせた感じだね」
屋敷に戻って来ると、戦闘の騒動の前にパレードで気疲れしたことを思い出してぐったりしてしまうジェロ。
「今日はもうゆっくりお休みくださいね」
リスチーヌの言葉に従い、早々に寝る。
しかし翌朝に起きると、ベルカイム王国のプランケット魔術師団長が来ていることを知らされる。
「これは、お待たせして申し訳ありません」
慌てて最低限の身だしなみをするとすぐに客間に向かい謝罪をするジェロ。
「いえいえ、昨日のご活躍を踏まえれば。昨日は陛下たちの身の安全を確保頂いて、誠にありがとうございました」
「とんでもないことです。結局はジャムス皇帝陛下の準備のおかげで何もなかったと思われますし」
「そのようなことはありません。幼い陛下たちに不安を感じさせることなく終結を迎えることができたのですから」
ただ、プランケットが単なるお礼に来たと思えない。
「ところで」
やはりである。
「昨日の無事な終結のお祝いに登城したいのですが、ご一緒にいかがでしょうか」
とても断れる雰囲気ではない。
「承知しました。ありがとうございます。ぜひに」




