先帝の葬儀2
「ジェロ様、そろそろ到着ですよ」
皇城を出て、ようやく皇族の墓地に到着のようである。
ここに盛大な式典会場がつくられ、各国の代表がある程度は並行して別れの挨拶をできるようになっている。
ジェロたちは来賓エリアではあるが、国王たちが来ているラーフェン王国やベルカイム王国より少し下がった場所でコンヴィル王国の代表の席が用意されていた。
ルグミーヌ王国の王女としてのメンヒルトの方が上座である。
「ま、そっちの方が、気が楽でいいや」
リスチーヌたちはその場所までは一緒に行けないので、副使のムラン伯爵たちとだけで移動する前につぶやくジェロ。
「寝たりしてはダメですからね」
リスチーヌに念押しはされるが、前世でのお経のような神職によるお祈りの言葉が眠気を誘うことは、この世界でも常識となっている。
指定された席についてしばらくすると、皇太子ジャムスの挨拶が始まる。
「本日は各国からも父セラフィム・カリム・ユニオールの葬儀に参列いただいております。感謝にたえません。また国内の各所からも、都合をつけて駆けつけてくれたことありがたく思います」
その後、先帝であるセラフィムの功績など色々と並びあげられるが、ジェロにすると良く分からないことも多い。
そしてその長い話の最後、残された者が先帝の意思を継ぎ、さらなるユニオール皇国の発展を先帝に誓うという言葉で締めくくられる。
大きな歓声があがるが、貴賓席の人たちの落ち着いた拍手を踏まえると、多くのサクラが紛れ込んでいるのだと思ってしまうジェロ。




