コンヴィル王国の皇国への使節団
「王都ミューコンから騎馬隊が到着されました!」
しばらくすると、コンヴィル王国からユニオール皇国の葬儀と戴冠式に出席する者達が到着する。
「これはムラン伯爵、カルカイム子爵。そしてヴァランタン伯爵も。ここテルヴァルデへ、ようこそいらっしゃいました」
「いえ、テルガニ侯爵自らのお出迎え、恐れ多いことです」
「ムラン伯爵、そのような言葉遣いを……」
「いえ、今のお立場を……」
しかもムランは周りを見るように目配せをしてくる。
確かに、テルヴァルデの広場で、自分たちが連れてきた部隊だけでなく多くの領民も旅行者達も何事かと周りを取り囲んでいる。
「これは失礼しました。どうぞ皆様、こちらへ」
迎賓設備に貴族達を案内しつつ、連れて来ている兵達にもくつろげるように訓練設備のうち広々した範囲を提供する。
「先ほどは失礼しました」
「いえ、テルガニ侯爵らしいのかもしれませんが、ユニオール皇国や他国の目のあるところでは堂々とお願いしますね。コンヴィル王国を代表いただくので」
「ムラン伯爵、堅っ苦しいことはもう良いではないか。昔の知り合いなのだろう?それに、せっかく美味そうな酒と料理を用意してくれたのだから」
「ヴァランタン伯爵、そしてラプラード子爵、この度はどうぞよろしくお願いしますね」
「あぁ、金持ちテルガニ侯爵と一緒だと、美味いものを貰えそうだから喜んで来たさ」
「はぁ。テルガニ侯爵、申し訳ありません。あ、それと今回は以前の使節団で同行していましたマリユーグ・ジュリユー準男爵も来ております」
「ラプラード子爵、そうなんですね。ありがとうございます!」




