テルヴァルデ追加開拓2
木々を倒すだけでなく、一部の土魔法が得意な者たちは、新たな街の境界になる場所の壁づくりにも注力する。
「コンスタン将軍って、あの体格なのに土魔法をあんなに操れるなんて」
「メンヒルト様はそのギャップにも惚れたとか」
どこにおいても女性陣は噂話が好きなようである。
ジェロも仲間たちの邪魔にならないような別の端から、≪石壁≫による城壁や≪土壁≫の応用による堀の制作などをヴァルとハポリエルと一緒に行っている。
リバイモンはそれらの土魔法というよりは攻撃魔法による木の切断の方が好みというので、他人を怪我させないように注意だけして任せてある。
「やはり、このはやさは異常ですよね」
理解はしていても、コンスタンに手伝って貰ってドラゴンに乗り上空に連れて来られたマドロールの発言である。
「いま開拓を広げている方向は、いくらでものばせる余地がある森ばかりですよね。そしてテルヴァルデのすぐ西の街道も、南の国境の山を越えればテルシュタットへ。こんなに分かりやすく街道が整備されたのですね」
「そうだね。最初は何もないような山だったのに」
コンスタンも昔のことを思い出す。
「そして、街から少し西に向かった場所、切り開いていくつか建物があるのが、ダンジョン。北のガニーとの間の街道も整備が終わっていますし、ガニーから西へのモージャンへの街道との連結もできています」
「それと。東の、レナルマンがいるテルベルクへの街道も、このテルヴァルデからちゃんとのびているよね」
「はい。これもまたちゃんと森を切り拓かれたのが良く分かりますね」




