コンスタン結婚披露3
夕方に、ワイバーンに騎乗した新郎新婦の登場から始まった結婚披露宴。
もちろん来賓としてジェロとモーネ夫妻からの言葉をかける機会もあったが、基本的には領軍の者たちが自分達の上司であるコンスタンにお祝いをする時間を多くとってある。
夜になってから、ジェロはアルマティ達と共に花火を打ち上げる。以前から火魔法の応用で使用してきたものであるが、炎色反応を意識した金属素材集めもするようになったので、さらに改良を加えたものになっている。
「この度はこのような盛大な場を用意して頂きまして誠にありがとうございます」
途中で、コンスタンとメンヒルトの2人がジェロ達のところにお礼にやってくる。
「いや、どうかお二人お幸せにね。それよりも早く主役の席に戻らないと。次の順番待ちが」
照れ臭くてすぐにそのような言葉を出してしまう性格であることは、妻達だけでなくコンスタンにも知られているので、皆から苦笑いされてしまう。
「はい。ありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします」
2人が揃って頭を下げて雛壇に戻って行った後には、しっかりそのことを妻達に指摘されてしまう。
「あらあら」
ふと気がつくと、メンヒルト王女が連れて来た侍女や女性魔術師と話をしている男性が目に入るようになる。
「ま、いきなりということは無いだろうが、良い感じだね」
前世でも、誰かの結婚式の2次会というのは未婚の男女が知り合う機会で、特に結婚に憧れる女性と会話するきっかけになると言われていたことを思い出す。




