コンスタン結婚準備
今回、応接の場に居なかったモーネのところに、メンヒルトとコンスタンが挨拶に行くというのでジェロ、ヴァル、リスチーヌと揃って向かう。
「メンヒルト様。テルヴァルデ、そしてテルガニ侯爵家へようこそお越しくださいました。これからどうぞよろしくお願いします」
「モーネ様、こちらこそよろしくお願いします」
王族ということで何かと共通の価値観や悩みなどもあると思われるので、2人が仲良くして貰えるとありがたい。
「それで、各国へのご挨拶はどういたしましょうか?」
「いえ、どこかの王家に嫁ぐわけではありませんので、各国へのご挨拶は不要かと」
「ジェロ様。メンヒルト様はそうおっしゃいますが、ルグミーヌ王国にはきちんとジェロ様とコンスタン様からお願いしますね。ラーフェン王国とベルカイム王国、そしてコンヴィル王国には簡単なご連絡でも良いと思いますので私の方で手配しておきます」
「きちんとって?」
「ジェロ様。結納などですよ」
リスチーヌがこっそりとささやいてくれる。
「あ!」
自分のときには、ヴァルとリスチーヌには不要であったが、モーネに関してはラーフェン王国に対して結納や結婚式などを行なったことを思い出す。
「実家を出てきたのですから、大ごとにはされなくて結構ですので」
「メンヒルト様、そうはおっしゃいますが」
流石に王女を貰い受けるとなれば、簡単の程度が違うとの認識はコンスタンにもあるので、今さら青い顔になっていく。
「ジェロ様。親族同士が本当の対面をできないのは普通ですので」
「テルガニ侯爵。今はユニオール皇国の不穏な空気もありますし、戦力と期待される侯爵家当主やその将軍を遠いルグミーヌ王国に送るというのはあり得ませんよ」
モーネとメンヒルトから言葉があるが、余計にどうすれば良いのかと悩んでしまう。




