ダンジョン作成
「ところで、ダンジョンを作られたいとか」
「はい!アゼルフスからお話は伝わっているかと思いますが、オークダンジョンを作りたいと思っております」
「前回のように無理矢理ダンジョンを溢れさせたりするわけでは無いのですよね?」
「はい。食料にもなるオークのダンジョンで、冒険者の訓練をさせる、それにより街を発展させるということを考えています」
「平和的な使い方ということですな」
「アゼルフス、この方について行って、ダンジョンの作成をして来なさい」
「はい。でも、対価の話は?」
「この村の準備と受け入れだけでも十分でしょう」
「いや、それは我々としても困ります。何か対価を。アゼルフスが例に出していたドラゴン素材などでどうでしょう?」
「アゼルフス……もちろん生活をする上で金銭的な余裕があった方が良いのは確かです。ですが、ドラゴンと釣り合うかというと」
「いえ、大丈夫ですよ。あちらの山脈にドラゴンがいますので、簡単に入手できますから」
「ははは。Sランク魔物を簡単と。確かにそのドラゴン達を従魔にしているから私たちを運べたのですな。そのような方とよく敵対などして来たものですな、うちの村人は……」
ドラゴン1体分の素材を届けることを約束して、アゼルフスとダンジョンを作成することになった。
「先にドラゴン素材を持って来た方が良いか」
「私はついていけませんよ」
「あぁ、アゼルフスは出発の準備だけをしておいて貰ったら良いぞ」
「じゃあ、ヴァル。行こうか」
ジェロはヴァルと2人でドラゴンの棲む山脈に向かい、ドラゴン1体を倒して魔法の袋に入れて魔人村に戻ってくる。
「ほら、ここに置いておくよ。アゼルフス、行こうか」
「私は≪飛翔≫できないのですから」
「わかっているよ。ジョエル、背中に乗せてやってね」




