テルベルクの様子
「じゃあ、ついでにテルベルクの方も見に行ってみようか」
「それは明日にして、今日のところはテルヴァルデに戻った方が良いんじゃないの?」
ジェロはヴァルに叱られる。
確かにモーネのところに顔を出すべきであると反省する。
そして改めて翌日、今度は魔人村に行くわけでもないのでリスチーヌも参加して、ジェロ、ヴァルと3人で≪飛翔≫でテルベルクに向かう。
「やっぱり、こっちも」
テルシュタットの開拓状況を見て想像はしていたが、ここベルカイム王国側に作ったテルベルクもかなり開拓が進んでいた。
「レナルマン!」
「これはジェロ様!」
街道やテルベルク自体の切り拓き状況に驚いた旨を伝える。
「やはりドラゴンのブレスのおかげですね。一気に拓けることができました」
「でも焼け野原というのも後で面倒じゃなかった?」
「そこはコンスタンが土魔法を上手く使ってくれましたので」
「色々と活躍してくれたんだ」
「ジェロ様が指導してくれなかったら、読み書きも魔法も縁が無かったし、侯爵家の将軍なんて家族が驚いているとコンスタンが言っていましたよ」
「そういうのは本人には伝えなくて良いんだよ」
「照れなくても良いじゃないですか。私も含めて“ジェロ班”の皆が感謝しているのですから」
「ジェロ様、そういうときにはどんと構えて、そうだろうという感じで」
リスチーヌまで参加してくるが、顔を赤くして、ちょっとトイレにと逃げてしまうジェロ。
レナルマン、リスチーヌさらにヴァルまで含めて笑い合う。
「ま、それが良いところなんですけれどね」
「流石は奥様、のろけないでくださいよ」
レナルマンがさらにおどけている。




