ダンジョン作成準備3
「オークダンジョンの設置場所ですか?」
エヴラウルとジョジョゼにオークダンジョンの話を切り出したジェロ。
「そう。テルヴァルデの方には深い階層のダンジョンが見つかっているが、ここテルシュタットにもオークしか発生しないダンジョンがあると、人が集まって発展しやすいと思うんだよね」
「それはもちろん!オーク肉は人気ですし」
「モージャンのオークダンジョンみたいに、単に複雑な通路なだけで罠もないならば、鉄級や銅級になりたての冒険者に丁度良いですよね」
「やはり、南側に作るとゲンベランからも行けるとなるかもしれないし、このテルシュタットより北側の方が」
「テルヴァルデへの街道に近い方では、通過するだけの商人達も不安になるだろうし、冒険者達と通過する商人とで混み合うかもしれないよな」
主にエヴラウルとジョジョゼが話し合い、結果としてテルシュタットから北の山側で、テルヴァルデとの街道とは反対側に作ると良いという結論になる。
「街道を通る商人や旅人のための宿街と全く別に、ダンジョンに潜る冒険者達のための宿や武具の店、そうだ冒険者ギルドもそちらに近い門の方にあった方が良いよな」
エヴラウル達の会話に、冒険者ギルドの職員であったジェロが、解体する場所を踏まえた素材持ち込み窓口が、などの口を挟む。
「ジェロ様、大きな場所をギルドに用意することがわかれば、あとはここにギルドの出張所を用意してくれる人が考えてくれますよ」
「う、そうだよね」
「それに、ここはラーフェン王国領内。ガニーの街の冒険者ギルドではなく、ゲンベランの街の冒険者ギルドから派遣されると思いますよ」
「あ、そうか」
まだまだ国のことなどを意識できていないジェロであるが、逆にエヴラウル達が頼もしく思える。




