テロリストの尋問3
こっそり取り出した短剣に対して、残り2人に気づかれていないことを確認した男は、まず隣の商人の首に突き刺す。
「何を!」
ようやく異変に気づいた最後の商人が叫ぶが、自分の胸にも短剣を刺され崩れ落ちる。
「すまない……」
仲間2人宛と思われる言葉を苦しそうに呟きながら、ベッドに縛り付けられたテロリスト達の首も短剣で切り裂いたところで、騎士団員が部屋に入ってくる。
「何をしている!」
団員が腰から剣を抜いて近寄ろうとしたところで、商人もほっとした感じで呟く。
「これで家族は救われる……」
そう言いながら、手にした短剣で自分の首も切り付けて崩れ落ちる。
「くそ!どう言うことなんだよ!」
「良いから、ポーション!」
誰に言えば良いかわからないような文句を言う団員の横で、冷静に傷回復ポーションを腰から取り出し、誰でも良いから生きているものはいないかと確認してまわる団員もいる。
彼にしたら知らないことではあるが、2番目に胸を短剣で刺された商人には微かに息があり、その男にポーションを飲ませる。
「足らない!もっとポーションを持って来い!」
なんとか取り止めただけと思われるが他にも生存者がいないか確認に移動しながら、部屋の外の団員に叫ぶ。
しかし、奴隷商人3人、テロリスト2人のうち命があったのは、その王城への出入りの奴隷商人が1人だけであった。
その奴隷商人は魔法回復薬で回復されたが、今度は自分が椅子に縛り付けられて騎士団員に囲まれている。
「王城に出入りしているお前を疑うよりも、まず連れてきた奴隷商人のことを教えて貰おう。家族が救われると最後に呟いていたぞ」
「そう言うことですか!」




