フェリック戴冠式の後3
王都の建物の屋上で捕縛した男2人は、住民に気づかれにくいようにワイバーンの背中に移して王城に運び込んである。
「みんな、助かったよ。ありがとう」
ジェロは、コンスタン、リスチーヌ、アルマティ、そしてヴァルと合流したところでお礼を言う。
「ジェロ様の≪結界≫の発動の速さ、そして花火と思わせることの機転の方が素晴らしかったですよ」
騎士団に男2人を引き渡した後は、王都を歩いて移動できるわけもないのでドラゴン達を連れて空経由で屋敷に戻るジェロ達。
「お帰りなさいませ。パレードのこと、噂になっております」
「え?みんなは行かなかったの?」
「はい、ご命令をいただいていましたようにほとんどのものは現地におりました」
言い方的に、出迎えてくれた執事のクリミールは他の従業員を優先させて自分は留守番していたのだと分かる。
「ちゃんとそれぞれも休みを取るようにね」
筆頭女中のアリエメたちが入れてくれたお茶を飲み、くつろぎながらクリミールたちには今日にあった騒動の実情を伝えておく。
「なるほど。王城では、またテルガニ侯爵家に手柄を独り占めされたと思っている方々がいらっしゃいそうですね」
「ま、犯罪奴隷にしての情報入手、その後の追跡などをやって貰えたら良いのだけど」
「ジェロ様は、それに巻き込まれる方が面倒と思っているだけですよね」
「もちろん。もうテルヴァルデに戻ってゆっくりしたいよ」
周りは何も言わないが、本当にそうなるのだろうかという目で見て来ている気がする。




