ルグミーヌ王太子
フェリック王太子の戴冠式前夜の晩餐会で、軽食を取りながら休憩していたジェロに近づいてくる男性。
「テルガニ侯爵、お寛ぎのところお邪魔します。こちら、ルグミーヌ王国王太子のハンネローレ殿下でございます」
今回ルグミーヌ王国に訪れたときには会わなかったのだが、以前にムスターデ帝国との共同戦線を依頼に行った際に王城で顔を拝見したのだと理解する。
「これは失礼しました。ジェロマン・テルガニです」
「ハンネローレです。妹のメンヒルトが何かとお世話になっているようで」
「いえ、こちらこそ色々と助けていただいております。この度もルグミーヌ王国にお邪魔した際に、エルフの村までご同行いただけましたし」
「何と!いや、失礼した。私がこちらに向かっている間にすれ違いになったということですかな」
通常の移動手段であれば、かなり早くに現地を出発する必要があったと思われる。そうすると、現地で会わなかったことも納得である。
前回には身分の低かったジェロが会話する相手でもなかったので、互いに初面識のようなものである。
「王女殿下には、ラーフェン王国での帝国に対する戦闘の際にも色々とお助けいただきました」
「いや、まず妹をあの忌まわしき吸血鬼から助けていただいたのがテルガニ侯爵であると伺っていますので。同時に魔人も倒される腕前であると」
「仲間達の助けのおかげです」
「その仲間に、巨漢の男性がいるのですよね。妹が執着している」
「コンスタンのことでしょうか。かなり気に入っていただいているように認識はしております」




