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24-6オブザデッド


 えびみそは、緑髪赤眼の冒険者である。片手剣を武器に、数々のゾンビを倒し、さらにはネクロマンサーを打ち破った英雄のひとりでもある。王国を根城に活躍していた彼だったが、ネクロマンサーのせいで冒険者ギルドも機能停止してしまった。もともと誰かの為に戦うなんて性に合わないと思っていたのだけど、意外と、そう、意外と気持ちよかったかな、なんて思ってしまったり。たくさんの顔見知りもできちまったし。しばらくはこの周辺で魔物でも狩って過ごすとしよう。別に、お前らのためじゃないさ。俺が勝手にやっていることだからな。



 鳥頭ゾンビ・クルシミマスは、泥棒だ。鶏冠が特徴のスキンヘッド、時空を越えた影響で腕が捻れている。らしい。名前がゾンビなだけで、別にゾンビじゃないだろうと思ったので、開幕に殺すことはしなかったやつです。盗んだ物が入ってる風呂敷(唐草)から様々な道具を取り出し、ゾンビたちを次々と葬り去っていった。鳥頭ゾンビ・クルシミマスは別にいい人というわけではない。ただ、ネクロマンサーがこのまま暴れると盗むことも難しくなるというだけのことだ。今回はたまたま敵が一致しただけで、仲間になったわけじゃない。彼は今では王国軍に追われている。でもま、これが俺様の生き様なんでね。



 てれんせんはーはみかみてれんだ。外見がみかみてれんなのはともかく、武器がみかみてれんというのはどういうことなのだろうか。わたしはみかみてれんだけど「わたしの武器はわたしです!」と人に言えるほど強烈な自己承認に満ちているわけじゃない……。でも、応募していただいたみかみてれんのステータスは、腕力2知力3体力2幸運3で、ひとつも秀でたパラメータがない辺り、わたしという人をよく捉えてると思う。異世界婚活相談所が終わったらまた新しい連載を始めるので、そのときはよろしくお願いします!



 深椥璃翠は三十路喪女のなんでも屋だ。なんでも屋なので配電盤を直したり、迷い猫探しもするし。もちろん世界だって救う。武器は小麦粉で、(今年こそ粉塵爆発を成功させたい)という意気込みを投稿していてくれたんだけど、出番がなかったのはわたしとしても申し訳なく思う。ええと、じゃあ……一発いっとく? 深椥璃翠は王国城からの帰り道、洞窟にひしめいていた8万匹のデスバハムートを一網打尽にするため、小麦粉を撒いた。さあ今だ、ここで、喰らえ! 粉塵爆──。



 経験値。経験値である。武器がYネギYであり、両手(?)でサイリウム4本振ってる。オタク気質のナニカらしい。誰かをレベルアップさせたいようだ。あっ、これ人間だったのか! 気づかなかった……。こう、概念的な経験値という存在だったのかと思っていた。応援して経験値にしますーって感じだったのか。じゃあ、そのナニカはきっと戦い終わって、凹んだり、つまずいたりしているアイドルを、今でも誠意をもって応援してあげているのだろう。経験値上昇中!



 庭師のヘゾ爺は高枝のこぎり・千吉を手に、きょうも王宮の庭を綺麗に整えている。戦いでは若い者がたくさん彼を置いて死んでいってしまった。しかし、その弔いのために庭を手入れしているわけではない。ヘゾ爺は大切なのはこれから生きてゆく人だと思っている。それこそがなによりも弔いになるのだと。「あっ、見て、きれいなお花!」と王城に遊びに来ていた貴族の小さな男の子が植えた花を指差して笑っていた。ヘゾ爺はなにも言わず……けれど、頬を緩めた。



 グングニルを投擲したるかっちは、それ以来、自分の魔力が凄まじく高まっているのを感じていた。ずっと魔法が使えないと思っていたはずだが、神槍に触れたことで新たな力に目覚めたのだろう。今は魔法と剣の両立を目指し、心身を鍛えている。鍛えれば鍛えるほど、自分はどんどんと強くなってゆく。この感覚が楽しくて、たまらない。王国にるかっちに並ぶものがいなくなるそのときまで、いや、いなくなってもなお、るかっちはひたすらに頂きを目指してゆくだろう。



 インスタ蝿はパリピだ。いかにも流行のファッションを着て、スマホを武器にしていた。毎秒インスタジェニックを投稿出来ないと発狂して死ぬ

ので、洞窟に入った時点で電波がスマホに届かなくなり発狂して死んだ。死んでました。



 イクス=P=ジョンはしんがりを努める役の人らしい。ご飯を食べにいくといつも最後に出てくるし、一度電車に乗ったら他の人が全員降りるまで降りられないつらい職業だ。イクス=P=ジョンの武器は、奥義で大爆発しますらしい。こいつも自爆キャラかよ! どうしてみんなそんなに死にたいの! わたしは来年やるときも、1/5ぐらいは生かしてやるからな! 首を洗って待ってろよ! イクス=P=ジョンは今でもどこかの戦場でしんがりを任されているのだろう。でも奥義使ったら死んじゃうから、奥義使わずにこれからも戦ってね!



 あまつである。村人のケモミミ少女だ。油あげで戦う。ぺちぺちと叩くのかな……? 殿下のためにという一心で王国軍に参加し、あれよあれよという間に世界を救い、英雄になってしまった。けれど、実感はぜんぜんない。ただ、村人はあまつを見るたびに「あまつ先輩チャーッス!」「あまつさんどうもっす!」と90度のお辞儀をする。あまつはわたわたしながら「そういうのいいですからー!」と叫ぶ。勘違いモノの主人公はけっこう大変なのだった。


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