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百年遅れの英雄譚  作者: すっとこどっこい
第四章 少年時代(平和な日々)
45/49

二回目の結婚式、出産、そして新年

 シフとケラシーヤの結婚式の後、シフたちはフランへと戻ってきた。

 その頃には王女は王都に戻っており、女王として即位していた。

 すぐに国土全体に通達されて、夜を徹しての宴が開催されたが、シフたちが戻ったのは、すべて終わってからだった。



 戻ってきた翌日、シフがティナと一緒に六歌仙に行くと、早速カルネから呼び出しの伝言を伝えられた。

 カルネの執務室に入ると、カルネが中で雑務をこなしていた。カルネは書類から顔を上げて、二人を見て口の端を少し持ち上げる。


「おや、シフ君にティナ、お帰り。いやいや、君たちがいないのに女王陛下の移動はあるわ、お祭りの警護は忙しいわ、まったくもって大変だったよ。良い時に里帰りしたね。いや本当」

「……それは、お疲れ様でした。で、何か用事があるのかと思ったのですけど」


 開口一番、嫌味を言うカルネに、及び腰でシフが尋ねる。

 カルネは小さな肩をすくめて、やれやれと首を横に振った。


「酷いなあ。私も一緒に旅をした仲間じゃないか。用事がなければ、会ってさえくれないというのかな、シフ君は」

「いえ、そういうわけじゃないですけど。で?」

「本当に、これという用事じゃないんだよ。暇があれば寄って欲しいって伝えてたんだけど、聞いてない?」

「ええ、呼び出しを受けただけです」


 カルネは本当に? とティナに確認して、頷いたのを見て目を丸くする。


「ほうほう。それは悪いことをしたね。まあ、せっかく来たんだから、ちょっと話くらいいいだろう?」

「……ええ、まあ」


 カルネはケラシーヤの様子や旅の感想など、本当に雑談をした後、ついでのように付け加えた。


「そういえば、シフ君に一つ、言い忘れてたよ。きみ、明日から幹部扱いだから。よろしく」


 急な話でシフが驚いて座っていた椅子から腰を浮かせると、カルネは人の悪い笑みを浮かべた。


「ティナちゃんが幹部なのに、旦那のきみがただの団員じゃ格好がつかないだろう? それに、充分に実績も積んだからね。嫌だと言っても受けてもらうよ」

「嫌とは言わないけど。でも、ティナが苦労して幹部になったんだったら、俺が簡単に幹部になっちゃったら嫌じゃないか?」


 シフが横に目を向けると、屈託のない笑顔で迎えられた。


「私は私、シフはシフだよ。別にシフが幹部になったからって、私の役目が変わるわけでもないし。シフの収入が増えるなら、いいんじゃないの」


 こちらの世界に来てから物欲が薄くなっている気はするが、金は貰って困るものでもない。

 シフは頷きつつ、気になる点をいくつか確認する。


「ならいいですけど、俺、これからしばらく、フランを離れるような依頼は受けないですよ。ケイの出産もあるし、ティナとの結婚式もあるし」


 シフの言葉にふむふむと頷いていたが、最後に可愛らしく首を横に倒した。身長が低めで胸もないが、そのせいで年齢の割に似合っているなと、シフはふと思う。


「あれ? ティナとは村で挙げたんじゃないの?」

「村ではケイとだけ。ティナはこっちで、ミーアさんにも参加してもらいたいなって思って」

「そかそか。良いね。ぜひ私も参加させてもらうね」

「……ええ、喜んで」

「シフ君、嫌ならそう言いたまえ」


 僅かに空いた間を敏感に感じ取り、カルネは眉をひそめる。

 ティナが口を挟もうとおろおろしているが、シフは手振りで押しとどめた。


「嫌じゃないですよ。ただ、あまり大きな式にするつもりはないから。カルネさんも来るとなれば、結構大規模になっちゃうかなって思って」

「ああ、大丈夫。ケラシーヤ様がいる時点で、私の参加でどうこう言う心配はないよ。それよりも、ケラシーヤ様の護衛を買ってでようじゃないか。大人数がいる状況で、お腹の子に気を遣っていると疲れるだろうしね」

「そんな、悪いですよ」

「おやおや。誘ってすらくれなかったのに、護衛も遠慮するとは。そんなに出て欲しくないのかな。酷いなぁ」

「イエ、ヨロシクオネガイシマス」


 言い負かされた。そんな気分でシフたちは六歌仙を出る。

 途中、カルネとのやり取りについてティナにからかわれながら、買い物を済ませて自宅へと戻った。



 そして、シフとティナの結婚式は知り合いを呼ぶだけで結構な人数になってしまい、ケラシーヤとのそれよりも大規模になった。

 ティナは若干恐縮していたが、場所が違うから当然だとケラシーヤは笑って流す。

 大まかな流れは村での結婚式と変わらず、シフとティナは祝福を受けて、終始笑顔で過ごした。



「ティナちゃん、お疲れ様」

「ありがとうございます。ケイさんは体調大丈夫?」

「まだ大丈夫。もうちょっと経ったら、きつくなるかもしれないけど」


 結婚式が済んだ夜、五人が居間に集まり、それぞれねぎらい合う。ちゃっかりカルネが希望して混ざっているあたり、シフもケラシーヤも、今日は感謝しているつもりだ。


「カルネ姉ちゃん、今日は泊まっていくの?」

「シフ君が許可をくれるなら、そのつもりだよ」

「こんな夜更けに、女性を一人で放り出したりしないですよ」

「おや嬉しい。でも、別にシフ君が送ってくれてもいいんだよ。そして送り狼になったとしても、私は文句は言わないよ」

「なりません。カルネさんに手を出したりしないですよ」


 ひょうひょうとした態度で言うカルネに、シフは焦って言葉を重ねる。


「そうかい。まあ、私は貧相だからね。これだけ綺麗どころを侍らせているシフ君には失礼だったね」

「別にカルネさんがどうこうってわけじゃないですが。それより、トリもいるんだから慎んでください」

「またまた。トリちゃんもこう、熟れる寸前の果実って感じで良いじゃないか。美味しかったんだろう?」


 カルネの言葉にティナが笑い転げて、ケラシーヤも笑いをこらえた様子になった。肝心のトリは、素知らぬ顔をしつつも、シフの顔にチラチラと目を向けている。

 シフはため息をついて、カルネに苦情を申し立てた。


「カルネさん、トリはまだ未成年なんだから」

「でも、トリちゃんは君に興味津々そうだけどね。というよりもだね。毎晩毎晩、ケラシーヤ様やティナとよろしくやっておいて、今さらトリちゃんの前で取り繕っても無駄だと思うのだけど、そこのところどうかね?」

「……毎晩じゃないですよ」

「そりゃそうか。ケラシーヤ様はご無沙汰だろうから、ティナだけじゃ厳しそうだね。なんだ、じゃあますますトリちゃんを放っているのは可哀想な気がするよ」

「駄目だこいつ……」


 シフは放っているわけじゃないし未成年なんだから、と文句を繰り返す。

 トリはカルネが味方になってくれると判断したようで、攻勢に回った。


「兄貴、じゃあ俺が成人したら、相手してくれんの?」

「お前、そんなこと言うもんじゃないよ、はしたない」

「シフ君、そうは言うが、今日もティナ嬢と楽しい一夜を過ごすのだろう。まあ、今日ばかりは、トリちゃんもそれについてどうこう言わないだろうけれどね」


 そんなやり取りをしているうちにティナの笑いが止まって、会話に混ざってきた。


「でも確かに、トリちゃんは私と違って鍛えてないから、細いわりにふにふにと柔らかくて気持ちいいよね。どう、今日、混ざってみる?」


 この言葉に、シフだけではなくケラシーヤも吹き出す。


「いやティナ、それは駄目。それはまずいって」

「まさかティナちゃんからそんな発言が出るとは思わなかったわ。いやあ、若いって凄いわね」


 シフとケラシーヤはびっくりしていて、トリも顔を赤くしているが、ティナはどうということもなさそうにしている。


「……ティナ、君は他人に情事を見られて恥ずかしいという感情はないのかね?」

「そりゃ、例えばカルネさんに見られたり、他の誰かに見られるのは嫌ですけど。ケイさんやトリちゃんなら、家族なんだから問題ないでしょう?」


 どうやらシフたちとティナは、倫理観が少し違うようだ。とはいえ大幅にずれているわけでもないので、シフも気にしないことにする。


「ティナ、それは遠慮するよ。初めての時は、ちゃんとしたいから」

「……そう、解った」


 目を見合わせて笑う女性陣に、えも言われぬ恐怖を感じつつ、シフは話題の転換を試みた。



 ケラシーヤの出産も間近に迫ってきた頃、シフは肉体的には問題ないものの、精神的には忙しい日々が続いていた。

 懸念事項の一つを潰そうと、シフはケラシーヤに質問を投げかける。


「そうだ。ケイ、確かヒーリングとスタミナのポーションってまだあったよな?」

「あるわよ」

「念のため、用意しておこう。出産の時にケイが辛そうなら切開して、飲んだらいいよ」


 聞きながら、ケラシーヤは嫌そうな顔になる。


「切開の技術なんてないわよ。しかもそれ、私はともかく子どもは死んじゃうじゃないの」

「そうと限ったもんじゃないし、ケイが死ぬのなんて、絶対に許さないから」


 シフが強く言い切ると、ケラシーヤの顔から険が取れて、ふっと微笑んだ。


「はい、仰せのままに。でも大丈夫。シフくん残して死なないわよ。まあ、いつかシフくんは、私を残して死んじゃうけど」

「いやそれは、種族が違うからしょうがないだろ」

「そうなんだけどさー。あー、シフくんもエルフ選べば良かったのよー」


 珍しいケラシーヤの愚痴に、正しい意味が解っていないのもあるが、ティナやトリも何も言えなくなる。


「しょうがねえじゃん。選んだ種族に転生なんて思わなかったんだからさ。まあ、俺も竜なんか経由したし、ゼロはルーミアじゃないみたいだし、例外はあるみたいだけどさ」

「ゼロはねえ。シフくんほどじゃないけど遅れたし、ルーミアで記憶が戻る前に一回死んだんじゃないかな」

「ああ、そうなんだ。でも俺って竜を経由して、竜の力も持っちゃってるけど、寿命ってどうなんだろうな」


 机に突っ伏していたケラシーヤは、がばりと起き上がると、真剣な目でシフを見つめる。

 そのまま物言わずシフの手を掴むので、シフはつい身を反らせた。


「ケ、ケイ?」

「シフくん。血と肉、少しちょうだい。今すぐじゃないけど。出産が済んで、一段落ついたら」

「検査するってこと? 言い方が怖いよ」

「ああ、うん。それそれ。汗とか、血以外の体液も、一通りもらっとくわ」


 シフとしても気になるところなので、神妙に頷く。


「それ、どうやって調べんの?」

「んー。血に含まれる魔力を調べたり、定期的に何度か取って、劣化具合や細胞の入れ替わり具合を調べる感じかしらね」

「ふうん。難しそうだね」

「まあ、簡単じゃないけどね。ちょっと調べておきたいわ。何もしなくても、十年もすれば解ると思うけどね。寿命が長いと成長がゆるやかになるだろうから」


 話が逸れた、とケラシーヤは懐から鍵を取り出してティナに渡す。


「ティナちゃん、悪いけど薬を取ってきて。二階の、宝石とかまとめた部屋のどこかにあるから」

「はーい。じゃあちょっと行ってきます。シフ、ケイさんから目を離さないようにね」

「おう、任せちゃって悪いな」

「いいよー。私の時は、ケイさんたちのお世話になるんだし。あ、でもケイさんと同じ日に産めたりしても嬉しいかも」


 ポンポンと自らのお腹を叩きつつ、ティナは足取り軽く家を出ていった。

 シフとケラシーヤは、目を合わせて頷き合う。


「ある意味、一番侮れないのはティナちゃんね。つついたら、どんな常識が出てくるか解ったものじゃないわ」

「うん。なんだかんだで、ケイには俺の常識が通用するけど、ティナは時々ぶっ飛んだこと言うからなあ。トリに変なこと吹き込まないよう注意しておかないと」

「……もう無駄だと思うけど」



 そんな話をした一週間後、ケラシーヤは病院に運ばれた。ケラシーヤ自身、初めての出産だったが、大きな問題はなく無事に男の子が生まれた。

 シフは子どもが生まれてすぐ部屋に入ると、憔悴しきったケラシーヤに、出来るだけの回復魔法をかける。


「ケイ、ありがと。すっげえ可愛いな、こいつ」

「うん。シフくんもありがとう。私、こういった温もりとは無縁だと思ってたから」


 ケラシーヤは寝台に寝たまま生まれた子を見ていたが、話しながら大粒の涙をボロボロとこぼし始めた。

 シフは慌てて涙を拭いて、負担を与えないよう細心の注意を払いながら、そっとケラシーヤを抱きしめる。


「よく頑張ったね。後は俺に任せて、少しお休み。起きたらまた、こいつの世話で忙しくなるからさ」

「うん。でも、名前付けてあげないと」

「それも、起きてからでいいから。とにかく今ケイには休憩が必要だから」


 情緒不安定になっているのか、珍しくぐずるケラシーヤを説き伏せ、シフは眠るまでそばで手を握っていた。



 完全に眠った後、シフは部屋の外に出た。


「シフ、おめでとう」

「兄貴、良かったな」

「おう。ありがと」


 待ってくれていた二人に礼を言いつつ、男の子だったと伝える。

 夜も遅い時間のため、ティナとトリに帰るよう伝えて、シフは椅子に腰を下ろす。シフも疲れているのだが、今は興奮していて眠れる気がしない。

 すぐに椅子から立ち上がり、生まれた赤子を見るため、世話をしてくれている医師のところへ向かった。


「あら、シフさん。さっき眠ったところですよ」

「今日は、色々とありがとうございました」


 年配の女性医師が、若い医師に指示しつつシフを迎え入れる。他にも赤子が何人か眠っていて、ここ数日で生まれた子だろうと推測を立てる。


「どの子も可愛いけど、うちの子が一番可愛いな」

「ふふ、そうですか」


 医師は肯定も否定もせず、笑顔で流す。シフが眺めていると、赤子が起きたようで、急に泣き出した。

 シフが慌てて医師に目を向けると、慣れた手つきで持ち上げて、あやしながらケラシーヤの寝室へと向かう。


「ケラシーヤさん、起きてますか」


 声をかけながら部屋に入り、ケラシーヤに乳を与えるよう依頼している。

 シフは後ろで、その様子を黙って見つめる。

 すぐにお腹がいっぱいになったようで、すやすやと寝息を立て始めた。


「やだもう、可愛すぎる」

「そだな」


 二人で親馬鹿ぶりを発揮しつつ、名前の相談に入る。


「エルフ語で『輝く光』っていう意味の、フォスタエルというのはどう?」

「良いじゃん。略称も、エルでいいんじゃないか。頭良さそうだし、順番もちょうどいい」

「頭良さそうって、それ、関係ないよね? あと、順番って何?」

「アルファベット。ケイの子でエル」

「……呆れた」

「名付けはケイじゃん。俺は賛成しただけ。似合ってる名前だし、いいじゃん」

「いいわよ、文句じゃないもの。ただ、よくそんなこと思いつくわと感心しただけ」


 ククッと笑いながら、ケラシーヤはフォスタエルと名付けた赤子のほっぺをつんつんと押す。


「エル、父さんを見て真っ直ぐ育つのよ」

「父さん、か。感慨深いな」

「ふふ。これからも、よろしくね」

「こちらこそな」


 二人は微笑み合いながら、飽きもせずに眠るフォスタエルを見つめ続けた。



 そして月日が少し経ち、フォスタエルが掴まり立ちが出来るようになった頃、年が明けて、トリが十五になる新年を迎えた。

 夜中、まだ太陽が昇らない時間帯に、シフの部屋の扉が叩かれた。


「兄貴、ちょっといい?」

「ん? ……トリ?」


 眠っていたところを起こされ、シフは眠い目をしばたたかせながら、扉を開く。


「変な時間にごめんなさい。あの、中に入れてもらえる?」

「……いいけど、何その言葉遣い」

「別に、何でもないよ」


 つややかで癖のない髪を腰近くまで伸ばしており、小さな顔と相まって非常に可愛らしい。しずしずと歩いて、口を閉じている限りは。

 シフは訝しげにしながらも、トリが寝台に座ったのを見て、椅子を引っ張ってそこに座る。


「で、こんな時間に何の用事があんの?」

「あの、その。ね。私、今日で十五なの」

「……そうですね」


 嫌な予感がする。だが逃げるわけにもいかず、シフは覚悟を決めて続きを促す。シフも寝起きを攻められて混乱しているが、トリの方が緊張しているに違いない、と自らに言い聞かせた。


「兄貴、言ってたよね。少し前から。俺……私が成人するまでは駄目って、ずっと」

「トリ、どうでもいいけど、話し方が片言になってるぞ。無理せず、普通に話せよ」


 シフの言葉に、ビクッと震えて顔を上げる。今にも泣きそうだ。


「どうでもいい? どうでもいいって何?」

「いや、引っかかるのそこ?」

「だって。俺は色々と決心して来たのに、兄貴はどうでもいいって」


 トリの目の端に涙が溜まる。シフは椅子から立ち、あらためてトリの隣に腰を下ろした。


「悪かった。別に、トリがどうでもいいって意味じゃなくてな。なんて言うの、枕詞っていうか。ノリっていうか」

「意味解んねえよ。で、兄貴。俺さ、兄貴に嫌われてない、好かれているっていう自惚れは持ってるんだ。それはいいんだけど、その好きが、ケイ姉ちゃんやティナ姉ちゃんと一緒なのか、それかあくまで妹扱いなのか、それが解らねえんだよ」

「えーと、だな。あのさ。俺が、最近は特に風呂上がりに、お前が薄着してたら目を逸らしてんの、知ってるか?」

「はしたないってよく怒ってるよな」

「おう。本気で妹にしか見えなかったら、どんだけ際どい格好していても、気にならねえんだよ。多分。お前がそんな格好してるから、目を逸らさなきゃ駄目だったんだよ」


 シフはくしゃりとトリの頭をかき混ぜる。髪は乱れるが、構わずかき混ぜ続ける。


「今もそんな薄着で俺の部屋に来るとか、危機感ねえよな」

「あのさ。解ってて言ってんならいいんだけど。俺、兄貴の返答次第では、襲う気満々だったぞ」

「ええ! 逆じゃねえ? こんな時間にやってきて告白したら、そりゃお前、俺だって男だし、我慢できなくなるっていうか」

「へえ。ほお。兄貴、偉そうにしてたけど、我慢してたんじゃん。何だよー。一人で色々考えた俺が馬鹿みてえじゃんかよー」


 トリが肘でシフの脇腹をグリグリと押す。

 シフもお返しとばかりにトリをくすぐったりしながら、二人は仲良く一夜を過ごした。


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