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EX級アーティファクト化した介護用ガイノイドと行く未来異星世界遺跡探索~君と添い遂げるために~  作者: 青空顎門
第一章 未来異星世界

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015 勧められた仕事

「では、現時点でマグさんに紹介可能な職場を転送いたします」


 支援についての説明を受け、それから軽く面接のような問答を行った後。

 端末にデータが送信され、自動的に空中にディスプレイが開く。

 そうして表示されたリストを一先ず流し読みしたが……。


「えっと……これだけですか?」


 ほんの少しで一番下まで辿り着いてしまい、マグは顔を上げて尋ねた。


「しかも、ほとんど似た仕事みたいですけど」

「マグさんに適性のある中で比較的条件のいいものです」


 レセに淡々と告げられ、改めてリストに目を落とす。

 故障した機械部品の修復ばかりだ。

 固有の特殊能力である超越現象(PBP)を基に選ばれたのだろう。

 ともあれ、大事なのは数よりも質だ。


「……給料的に、これってどうなんですか?」


 平均すると大体一ヶ月当たり千イクスと書いてある。

 どうもこのイクスというのが、この時代この星の通貨単位らしい。

 現金はなく、電子マネーの類のようだ。


「最低限、大人一人が生活することはできます」


 となると一イクス百円から二百円程度だろう。

 いずれにしても、割のいい仕事とは言えない。

 比較的条件がいいとは一体……とマグは首を傾げた。


「ものの修復能力は割と飽和していますので」

「……つまり需要が低い、と」


 言外の問いに対するレセの答えに納得する。

 時代が変わろうが、人間の社会ならば需要と供給の法則が変わるはずもない。

 それは理解できるし、仕方のないことだ。

 しかし、現状アテラの維持費がどれぐらいかかるか不明だ。

 それを考えると、大人一人が最低限生活できるというだけでは正直心許ない。

 マグはそう思いながら、もう一度リストに目を向けた。

 ほとんどが千イクス。だが、一つ他とは明らかに条件が違う仕事がある。

 月給一万イクス。勤務条件も極めてホワイト。怪しいぐらいに待遇がいい。

 これについて質問しようとマグは顔を上げて口を開いた。

 が、それよりも早く。


「すみません。私にも仕事を紹介していただきたいのですが」


 隣で小さく手を挙げたアテラがレセにそう求めた。

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