#23 生戦闘開始! その2
一方の3年5組の生徒達とカメラマンは後から駆けつけたニャンニャン刑事を出迎え、ミサやベルモンドとともに写真撮影に応じる。
彼女はニャンニャン仮面がいないことに気がついた。
「ニャンニャン刑事さん、変態仮面は?」
「変態仮面はカラスとしゃべっているから置いてきた」
「なんでよ!」
「ボクと強制的に手をつながされそうになったから」
「な、なるほどね……」
「なんと、可愛らしい光景でしょう! 待ってくださーい! 今すぐに撮らせていただきますから!」
「ついに変態仮面もカメラマンの標的になったな。さっき、カラスとしゃべっていたし……」
「そうね。でも、みんなから笑いを取ってるみたいね」
「そうだな」
ミサとニャンニャン刑事が話している間にカメラマンがしょぼくれている彼に近づいて写真を撮っている。
その光景を見た生徒達は大爆笑。
「ねえ、ニャンニャン刑事さん。今から変態仮面を――」
「い、いや。少なくとも今は駄目だと。学生さんもいるし……」
「そ、そうよね」
彼女は白衣のポケットから拳銃を取り出そうとしているが、周囲に生徒達がいるため、念のためにニャンニャン刑事に問いかけようとしたが、ミサが言い出しそうなことはすでに分かっていた。
彼女は平常心を取り戻し、完全に放置されかけているベルモンドと再戦しようとしている。
「ちょっと! どいつもこいつもオレのことを放置するなよ!」
「変態仮面、いたのね?」
「最初からいたよ! キザ刑事はさっさといなくなるし、カラスと一緒に写真を撮られるし……」
「まあいろいろあったんだし、いいんじゃない。って、言いたいんだけどさーあんたは戦う気あるの? それともないの?」
「それはあるぞ! 常に戦う気マンマンだぞ!!」
「それなら、早く準備しなさいよ! 気持ちを速やかに切り替えなさいよ! だから、変態仮面って言われるのよ!」
「へ、変態仮面って言うなよ……」
「ミサさん、それは言い過ぎだと……」
パシャパシャと三人の撮影しまくっているカメラマン。
生徒達からするとミサ達のやり取りは漫才みたいなものになりかけていた。
「おっ、謎の中略ミサさんの見事な毒舌が生でちょいちょい聞けたり見られるなんて……マジ感激!」
「俺、ファンになっちゃいそう!」
「だよな! Sっけのある女性好きだし!」
二人の男子生徒がミサの毒舌らしき言動に感激している中、彼女は笑いを必死に堪えていた。
「キャッ! ニャンニャン刑事さんがこっち向いた!」
「ニャンニャン仮面さんもこっち向いたよ! ピースしてる!」
「あの黒ずくめの人、ベルモンドって言うんだー。初耳!」
「ベルモンドって人、何気にイケメンだよね!」
「うん!」
「謎の白衣の美女パースエイダープレイヤー・ミサさんも凄いよね」
「強い女性は格好いいよね」
「憧れるよね!」
女子生徒達からもミサはもちろん、ニャンニャン刑事やニャンニャン仮面、ベルモンドにも向けられている。
やはり、女性は男性に視線を向けがちだが、彼女らは彼女のことを強い女性と認識しているようだ。
カメラマンは休む間もなく撮影を進めているため、生徒達やミサ達は気がついていない。
ニャンニャン刑事とミサが真面目に話し合っている中、さり気なくピースサインを出しているニャンニャン仮面。
彼女と壮絶なバトルを繰り広げているベルモンド。
嫌々ながらニャンニャン仮面と一緒にポーズを取っているニャンニャン刑事。
そんな彼女らを楽しそうに元気よく応援する3年5組の生徒達などとたくさんの写真が撮られていた。
ここで気になることはミサ達の写真が多く撮影されている中、現段階で撮られていない三人の個人写真のフイルムは残っているのだろうかということ。
その点に関してはカメラマン曰く、予備のフイルムが残っているとにこやかに答えていたため、おそらく大丈夫だと思われる。
賑やかな雰囲気で行われている卒業アルバムの写真撮影はいつまで続くのか――。
2020/12/31 本投稿




