#22 生戦闘開始! その1
「ようやく決断をしたのですね?」
ベルモンドが口にした時、ニャンニャン刑事が「ようやくとはなんだ?」と問いつめる。
「先ほど念入りに話し合っていたそうでしたので」
「それは今のボク達にとっては重要なことを話し合って――」
「私達がさんざん悩んだ結果よ!」
「ミサさん、ボクの話を遮るな!」
「そうだぞ! オレ達がどうするか必死で悩んだ答えなんだぞ!」
「おい! って……変態仮面の顔が必死すぎて……」
「暑苦しいわね……」
「二人とも、なんか言ったか?」
「……いや」
「特には何も」
ニャンニャン仮面の必死になった表情を見たニャンニャン刑事とミサはあまりにも暑苦しく感じられたせいか後方に引いていた。
離れたところにいる3年5組の生徒達とカメラマンは四人で何を話しているんだろうとこそこそ話している。
「あそこでみんなを待たせてることだし、早く片付けましょう!」
「そうしよう!」
「オレはいつでも戦闘モードだぞ!」
「そうこなくては!」
四人は武器を取り出した。
ミサとベルモンドは拳銃をニャンニャン仮面は日本刀を構え、ニャンニャン刑事は手榴弾を取り出す。
「おっ、何か始まったぞ!」
「本当だ」
「なんだろう?」
「ちょっと見ていかないか?」
「うん」
「これはシャッターチャンスですね!」
3年5組の生徒達やカメラマンは彼らの戦闘を興味を示し始めていた。
この機会は二度とないと思い、その様子を撮影しよう、見て目に焼きつけておこうと四人にレンズとたくさんの視線が向けられている。
そのような状況で彼女らに見守られながら戦闘が開始された。
「おーっ! 流れ弾だ!」
「マジでリアルじゃん!」
「手榴弾も拳銃も本物だ!」
「凄い!」
「生戦闘だ!」
「頑張れ! 謎の中略ミサさん達!」
「いいぞ!」
「もっとやってやれ!」
生徒達は揃って興奮したように言う中、カメラマンはカシャカシャとミサ達や生徒達の写真を撮りまくっている。
彼女らの声援に応えるよう、ミサ達はベルモンドに挑んでいた時、彼はカメラのレンズが向けられていることに気がついた。
「ミサさん……少し戦力を落とした方がいいと思いますが……」
「戦力を落とした方がいい? はぁ!? 何、言っちゃってるの? キザ怪盗はさり気なくピースしてるし!」
「たまにはいいじゃないですか? ほら、ミサさんも」
「キザ怪盗のノリ、なんか変態仮面みたいな感じなんだけど……よし、撮ってもらうか!」
ニャンニャン刑事とニャンニャン仮面は無言で武器を持ったまま、ブロマイド写真の撮影をしているかのように楽しんでいるミサ達をまるで珍しいものを見るかのように眺めていた。
「なぁ、変態仮面。ミサさんとベルモンドが仲よさそうに写真を撮っているのだが……」
「たまにはいいんじゃないか! オレ達も撮ってもらおう!」
「……ああ……」
「キザ刑事はオレと手をつなぐの嫌なんかよ……」
先ほどまでの真面目さはすっかりなくなり、いつもの調子に戻ったニャンニャン仮面。
手をつなごうと差し伸べようとする彼に対して、ニャンニャン刑事は返事をし、無言でミサ達のところに向かう。
その時、ニャンニャン仮面は傷ついてしまったのか校庭でゆっくりとした足取りで歩いていた一羽のカラスに話しかけた。
しかし、カラスは彼の話を聞いていたのか首を傾げられ、ニャンニャン仮面を置いて行くかのように跳び去った。
2020/12/31 本投稿




