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おもてなし
ピンポーン、インターホン越しに挨拶をする。
「やあ。」
「いらっしゃい、暑い中大変だったよね?」
「本当に、いつまでも涼しくならなくてまいるよ。」
「ふっふっふ、しかし、一番大変なのは、私に、ドアロックを外させることなのだ!」
「おみやげあるよ。」
「それを早く言いなさいよ。」
−第五十二話−
ドラゴン。
その息吹は、生きとし生けるものを滅ぼすという。
赤い竜は火を。
青い竜は雷を。
黒い竜は強酸を。
そして、緑の竜は・・・
「これ、最近買った新しいマンガ、面白いよ。」
「へえ。」
「冷蔵庫の中には、この日のために、コーヒー、紅茶、ウーロン茶、各種ジュースと用意してあるから、お好みのをどうぞ。」
「あ、うん、ありがとう。」
「お菓子もいっぱいあるから、好きなだけ食べてね。」
「ねぇ、これって、放置する気だよね、このあと、私の相手をする気ゼロだよね!」
息をするように毒を吐く。
暑さに気力を持っていかれて、思考停止状態に陥ってましたけれど、そろそろ復活せねば!
頑張るぞ!
・・・明日から。




