トマトソース前編
拙作をお読みいただき、ブックマーク、評価、感想ありがとうございます。
1周年記念祭りとして3日間連続投稿したら久ぶりに100位以内に両方の作品がランクアップしましたのでお礼投稿です。が、しかしストック無い&アイポンが何故か途中で電波が切れて執筆した文章が消えるという泣きっ面に蜂な現象が起きてしまった為、短いです。すいません。今回は以前にrunxさんからトマトソースとかもいいんじゃないかと感想頂いた案でお料理してみました。
カハクちゃんがお庭に生やしてくれたトマトが大量に収穫できたので、本日はトマトソースを作ることにした。
私がトマトを湯剥きしてる傍らでわらしさまがニンニク、玉ねぎをフードプロセッサでみじん切りにしている。なんか、ボタン押したら途端に細かく刻まれるのが楽しいらしく他にも刻むものは無いのか?と催促してくるので人参も刻んでもらった。
湯剥きしたトマトをわらしさまが再びフードプロセッサで刻んでいる間に私はフライパンにオリーブオイルを入れて熱し、ニンニクの香りづけをしている。
「のりちゃん。トマト刻んだよ~。」
「わらしさまありがとねー。玉ねぎ炒めたらトマトの出番だからもうちょっと待っててね。」
「ボク炒めたいっっ。」
「じゃぁお願いしようかな。」
久しぶりにわらしさまの焼き魂に火がついたようだ。玉ねぎがしんなりしてきた頃に人参、トマト、水、ハーブソルト、ローリエ、砂糖、ケチャップを投入。庭には沢山のハーブも群生しているけどここは手抜きさせてもらおう。コトコト煮て粗熱が冷めたらジップロックに詰めて冷凍保存。これで暫くお料理の手間が省けるようになる。保存食品って作る時はちょっとメンドクサイと思うけど、作ってしまったら超便利アイテムだよね。今晩は、トマトソースとフレッシュバジルのパスタでき ま り だ!!
そんな事をツラツラと思いながら台所わきに置いてある椅子に腰掛けてチマチマとレース糸でお花のモチーフを編んでいたら、慌ただしく大介君が部屋から台所に走ってきた。
「のり子さん。今から買い物に付き合って頂けませんか?」
「大介ボクを通さずにのりちゃんを誘うなんて一体どんな了見だよっっ。」
「わらしさま落ち着いて。大介君の説明をまず聞こうよ。」
木ベラでトマトソースを混ぜながらプンスカ怒るわらしさまをなだめて大介君に続きを促すと
「小説家になろうに投稿した小説を書籍化する為の編集作業してたじゃないですかぁ。アレ本当に出版されるらしくて今度出版記念パーティーが開催されるそうなんですよ。僕そんな華々しい場所に着ていける様なスーツ持っていません。のり子さんお願いします。上から下まで見立てて下さい。」
『チームわらし』with大介の旅行記は読ませてもらって夏休みの絵日記並みにまんまあった事を書いてるだけじゃんと思ったのに、一般の人が読んだらローファンタジーだったらしくユルっとがウケた。出版される迄にいつ立ち消えになるかも知れないと思っていたけど本当に出版されるらしい。そして興奮のあまり大介君が趣味以外の事で饒舌だ。
「う~ん。私もお洒落センスがある訳じゃ無いからカハクちゃんとか呼んだ方が良くない?」
「いいじゃん。のりちゃんが選んであげなよ。百貨店に大介を連れて行ってやってよ。ボクトマトソース完璧に美味しく仕上げておくからさぁ。」
えっ!?わらしさまが率先してお留守番?最近あちこちの土地を買い占めてはお出かけしまくっていたのに明日は豪雨かしら?
「お洒落メンズに出来るか責任持てなくてもいいなら大介君のスーツ見立てるよ。」
「のり子さん宜しくお願いします。」
「じゃあお出かけ用に着替えてくるね。わらしさまトマトソース宜しくね。」
「ガッテン承知の助!!」
かくして急遽本日のまったりんこ保存食品作ろうぜうぇ~いな1日は、街に繰り出してお洒落メンズに変身ビフォーアフター大作戦の日に 変更されるのであった。
お読み頂きありがとうございます。




