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座敷童が小豆ご飯に飽きたと言っています。  作者: ヴぃc
番外編その1
62/93

ささみのしゃぶしゃぶ

拙作をお読みいただき、ブックマーク、評価、感想ありがとうございます。ROM専戻ります詐欺がまさかまだ続くとは思いませんでした。だって、昨日やっとランク外になったのに、なんで急にまたランキング入りしちゃうんだよぉ。大介が出てくる番外編は受け入れてもらえないかなぁと思ってたんですけど、お付き合いいただきありがとうございます。

 長方形のこたつを買ってしまった。1人で住んでいた時は、正方形のこたつだったけど、『チームわらし』with大介が押し合いへし合い無理矢理こたつに全員入ろうとするから、ポチッた。最近は通販で何でも買えてしまうから便利。わらしさまはすぐに大介君をパシリ使おうとするけれど、大きな物は宅配してもらった方がこちらも楽ちんだもんね。

 長方形のこたつになったら、『チームわらし』は、家猫か!?と言うくらいこたつから出ない。何なら正方形のこたつ背負って移動したらいいんじゃない?と思うんだけどそんな格好悪い事は出来ないそうな。そうは言っても、わらしさま遠くの物を取るのに自分の身長を大きくしてこたつから足だけは出さないで寝転がって必死に手を伸ばしている方が私は格好悪いと思うよ。

 こんな寒い日はやっぱり鍋だよねぇ。こたつでのんびり生活でちょっと横に大きくなってきた私としてはすき焼きや、ちゃんこ鍋なんかは避けたいところ。う~ん。何鍋にしようかなぁ。


「ちょっとスーパーに行ってくるね。」

「あ、僕車出しますよ。」


 なんと大介君は、私と二人っきりになっても緊張しなくなった。野良猫を手懐けた様なこの謎な達成感。


「ありがとう。じゃぁちょっと重たいものもついでに買えるね。」

「大介、のりちゃんを乗せるんだから安全運転で行けよ。」

「わかってますって。」


 わらしさまに返事をすると、大介君は部屋に上着を取りに行った。わらしさまは、自分で稼いだお金でキャンピングカーまで買ってしまったが、普段は小回りの利く軽自動車も駐車場に並んでいる。その前は大きなファミリーカーも買ってたが、これはみんなでお出かけする時用らしい。

 男の子って乗り物大好きだよね。なまじっかお金があるだけにミニカーくくらいの気軽さでポンっと買ってしまうので、納車されるたびにこちらが驚いた。そのうちガレージも建ててしまうんじゃないかなぁ。


 駐車場に車を入れて、カートにカゴをセットすると、黙って大介君がカートを押してくれる。優しい子なんだよこの子も。いつか、わらしさま専用の遊び相手じゃなくて社会復帰が出来るといいね。以前はスーパーなんて人の多い所は、真っ青になって脂汗びっしょりになってたから、荷物持ちとしてついてこなくてもいいんだよ。とお留守番させようとしてたけど、わらしさまに大介はヒモなんだからのりちゃんの荷物持ちくらいしろっと指令を出されていたらしく、オドオドしながら私の後ろをついてきていた頃を思うと、随分良くなっている。

 大根を見た瞬間に今日のお鍋の具は決まった。お肉コーナーでささみのパックを大量にカゴに入れた。お醤油もついでに買って行こう。


 家に着くと大介君が運んでくれた荷物から大根を取り出して皮を剥く。スライサーと大根をわらしさまに渡す。


「わらしさま、この大根全部千切りにしてね。」

「イエッサー。」

「のり子、オレもこたつの中でなら手伝ってやるぞ。」

「私も。」


 食べる事になるとみんなとっても協力的。


「じゃぁ、稲荷様は、人参の千切りして貰って、カハクちゃんはお鍋の出汁を取ってもらおうかな。」

「まかせろ。」

「まかせて。」


 人参とスライサーを稲荷さまに渡し、カセットコンロ2台に水のはったお鍋を乗せた。私は台所で水菜を刻んだ。


「料理のお手伝いは、ボクのポジションだからな。大介は食器でも並べてろ。」

「わかりました。」


 の二人の声にカハクちゃんの声が重なる。


「のり子ちゃん出汁とれたよ~。」


 お醤油と水菜をっ持ってこたつに戻ると、少しお醤油を入れて刻んだ野菜をお鍋に突っ込んだ。

 よそったご飯を並べて、割り箸をそれぞれ渡して。


「今日は、ささみのしゃぶしゃぶだよ。ポン酢をかけて召し上がれ。」

「「「「「いただきます。」」」」」


 肉の奪い合いが起こらないように、わらしさまと稲荷様の席を離したのは言うまでもない。





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