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座敷童が小豆ご飯に飽きたと言っています。  作者: ヴぃc
番外編その1
60/93

赤エビ

拙作をお読みいただき、ブックマーク、評価、感想ありがとうございます。まだ底辺で日間ランキングに入れていただいて、読者の皆さんノリがいいなあと感心していますs。すいません両方の作品にお礼投稿出来ないため、本日はこちらでよろしくお願いいたします。いつもありがとうございます。

 観光バスが数台と待っている駐車場からは、異国の言葉が大きな声で早口にまくしたてられている。自撮り棒を使って写真撮影などしているが、市場があるだけで殺風景な場所で撮る意味があるんだろうか。

 しら~っとした目で見てしまう私の心は薄汚れちまっているのかもしれない。

 そんな事よりも、市場に出回らない魚介類をゲットだぜ。いざ出陣。発泡スチロールに詰まった真っ赤なエビをしげしげ眺めていると、黒いゴムエプロンを着けたおばちゃんが滔々と説明してくれる。

 何々?殻がついた状態なら、1回解凍しても再冷凍できるの?そんなおばあちゃんの知恵袋的な裏技もっと早く知りたかったよ。それなら稲荷様達の分も余分に買って手巻きずしパーティーでも開催してもいいかもしれない。


「わらしさま、他に食べたいものある?」

「う~ん。ヒモノセットかなぁ。大介は何か食べたい物あるか?」


 黙って後ろを着いてきていた大介君を振り返ってわらしさまが聞いた。


「僕はあさりの味噌汁が飲みたいです。」


 大介君は普通の声の大きさでしゃべれるようになった。運転免許証を取れた事が大介君の自信につながったみたいで良かった。


「じゃぁ、あさりも買って行こうね。」


 荷物をさり気なくわらしさまが持ってくれて、スパダリをアピって来るのが微笑ましくなり、素直にありがとうとお礼を言った。ついでに事務所用のおやつと、悠ちゃんにもヒモノセットを買った。流石に満員電車で発泡スチロールを運ぶ勇気は無いからね。

 それから、竹島水族館へ大介君の運転で向かった。

 この水族館は、手作り感満載の水族館で、規模は小さい癖に内容が物凄く充実しているから、飼育員さんが書いた魚の履歴書ならぬ解説に目を通すだけでも結構な時間がかかる。カピバラの赤ちゃんが死亡してしまったことは残念だけど、あのぬぼーっとした容姿に癒される。カピバラのお母さん、今度は元気に赤ちゃん育つといいね。ウツボマンションを見たり、グソクムシを触ったり結構な時間楽しめた。

 わらしさまは、カラビナにキックボードを繋いでいる。渡辺家所有のって一体どこまでのくくりなんだろう?移動グッズじゃなくてカバンじゃダメなのかしら?初めての旅行にテンション上がりまくりのわらしさまは、連写する勢いで写真を撮りまくっている。その後ろには静かに大介君が佇んでいて、まるでわらしさまの従者の様だ。

 ひとしきり竹島水族館を堪能した3人はついでだから 八百富神社にお参りしていこうと、長い橋を歩いて渡った。急な石段をえっちらおっちら登って参拝して、おみくじを引く。

 わらしさまは流石と言うべきか、当然と言うべきか大吉を迷いなく引いていた。私は中吉。大介君は凶を引いてへこんでいた。きっと以前の大介君なら大凶を引いていただろうから、我が家に来て少しは運が上向いてきたはず。

 それから反対側の階段を下りて島をぐるりと一周した。天気もよく。浅瀬のが続く景色に目を奪われていると、ポンポンと肩をたたかれた。びっくりして振り返ると、稲荷様が居た。


「のり子、オレも合流してやる。」

「稲荷様、合流するくらいなら最初から一緒に車に乗ればよかったのに。」

「大介の運転はまだ信用できないからな。」


 稲荷様、実は車酔いする体質なんだろうか。


「ボクが乗っているんだから事故なんて起こるわけないだろ?」


 鼻を膨らましたわらしさまが憤慨している。


「そのうち乗ってやってもいいけど今はまだいい。」


 ツンデレプレイかしら?駐車場まで戻った私たちは、その足で旅館のデイユースを楽しんだ。

 わらしさま温泉の中にもキックボード持ち込んだんだろうか?男3人でわいわいできたならいいんだけど。次回は、チコちゃんやカハクちゃんも一緒にガールズトークしながら、温泉三昧も楽しそうだよね。

 ゆっくり温泉も堪能したし、帰ったら赤エビ解凍して手巻きずしパーティーをしよう。

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