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座敷童が小豆ご飯に飽きたと言っています。  作者: ヴぃc
第2章 仕事も私生活も楽しむゾ
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菜の花とオイルサーディンのパスタ前編

拙作をお読みいただき、ブックマーク、評価、感想をありがとうございます。ポイントの桁が違うとはいえまさかワンナイトカーニバルが3日も続くとは思いませんでした。昨日なんとか火曜日までの更新分はアップロード出来たのでご安心ください。(流石にスマホで長文打つのは苦痛だったのでルーターさん待ちです)

 わらしさまのユーチューバーデビュー宣言から1週間経ったが、パソコンのモニターとにらめっこしているか、iPadの画面とにらめっこしてるかなのは変わらずなので、ゲームプレイしてる時と大差ない気がする。

 まぁ、わらしさまの気が済むならそれでよし。この心地良い空間をなるべく長いこと維持させるべくせっせとわらしさまを餌付けするだけだ。

 恒例の身長チェック。最初に測った時から比べると20センチは高くなったわらしさまは、幼稚園児から小学生低学年に見えるくらい成長?している。身長がこんなに伸びたという事は妖力ももっと高くなっているんだろうか?目視できないから確認のしようがない。


「のりちゃん、僕の身長伸びた?」

「最初と比べれば伸びてるけど、1日でそんなにたくさん伸びないよ。」

「のりちゃんのご飯1日20食くらい毎日食べたらもっと早く大きくなれる気がする。」

「そんなにたくさん作れないよ。ゆっくり大きくなればいいんじゃないかな。」

「のりちゃんちょっとこっちの壁に立って。」

「何で?」

「いいから立って。」

「はいはい。」

「のりちゃんの事、僕が一生幸せにするっっ。」


 壁に手をついて私を見上げながら声高らかに叫ぶわらしさま。


「どう?これが壁ドンなんでしょ?キュンってした?」


 にっこり笑ってドヤ顔するわらしさまに別の意味できゅんとしました。


「わらしさまありがとうね。そんなちょっと古いネタどこで拾ってきたの?」

「のりちゃんの電子書籍の本棚にあったやつ読んで勉強したんだ。」


 あちゃ~。自分しか見る人がいないからと油断していた。電子書籍の本棚って自分の趣味嗜好が赤裸々に反映されてるから、他者に見せられるのと秘密のに分類しておけばよかった。そう思ったところで後の祭りである。


「わらしさま。ありがとうね。でもね、壁ドンは一歩間違うと脅迫しているみたいになるから、カハクちゃんとかにやっちゃだめだよ。もうわらしさまの方が身長大きいから圧迫感と恐怖感与えちゃうからぜ~~~ったいやっちゃだめだからね。」

「僕のりちゃんにしかしないよ!」


 背伸びをしたい年ごろなのだろうか。


「じゃぁ私は一生わらしさまに美味しいご飯を作るね。」

「指切りげんまん?」

「指切りげんまん。」


 小指を絡めて指切りげんまんをした。


◆◇◆


 冷房が効いた車内は学生が夏休みでいない分いつもよりも乗車率に余裕がある。どれくらい余裕があるかというと、スマホを取り出して更新作品を読めるくらいだ。これくらいの混み具合が毎日だったら電車通勤も楽なんだけどな。

 事務所まで歩く間日傘をさしていても少し日に焼けてきた。足の甲がサンダルの形に焼けているのはサンダルを脱いだ時まぬけな感じがする。


「おはようござます。」

「渡辺さんおはよう。今日はみんな出払っているから事務作業を中心におねがいします。」

「かしこまりました。」


 今日は、社長とお留守番か。まだまだ知らないことが多いのでこうやって誰か一人は事務所に居るようにシフトを組んでくれているのがとてもありがたい。これくらいの気遣いができるようになると社長になれるのかな?逆にこれだけの気遣いが出来て、しかも社長さんなんて好物件なのに結婚していないのが不思議。

 お料理まで自分で出来るようになったら結婚自体億劫になるのかもしれない。……社長、余計なことを教えてしまってごめんなさい。

 頭の中でだけ謝っておく。

 月初めの事務作業は、月末の請求書やなんやらかんやらで慌ただしい事務処理よりも仕事量が少なく早い段階で片付いてしまった。


「社長、事務処理終わりました。」

「そう?じゃぁ亀井住宅のリフォーム物件を頼もうかな。」

「はい。」


 随分私も作業に慣れてきたから、これくらいの作業だったら簡単にできるようになってきた。気が付いたら結構長い時間が経っていた。まだ悠ちゃんみたいに短時間で制作できないけど、最初の頃を思えば随分早く完成させられるようになったと思う。後は、これを保存したら終了。

 エラーマーク?

 操作を完了することができませんでした。

 えっ?何これ?

「c:¥000000000000.psd」を保存できません。RAMが不足しています。

 保存できないってどういう事よ!?

 絶体絶命のピンチです。





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